お願いだから日本で売ってください! シトロエン・フィアット・オペルの「兄弟マイクロEV」に乗りたい欲が抑えきれない (2/2ページ)

アミの兄弟車としてフィアット・トポリーノも復活

 さて、続いてこのアミをベースに開発されたのが、フィアット・トポリーノ。イタリア語で小さなネズミを意味するトポリーノは、初代フィアット500の愛称として有名ですが、まさにBEVとなったトポリーノのデザインは、“500ミニ”とでも呼びたくなるくらい、あの愛らしいデザインを継承しています。

 パッケージングはアミと共通ですが、トポリーノはルーフがキャンバストップになっていたり、ドアの代わりにロープがぶら下がっていたりと、とってもキュート。これはビーチリゾートが大好きなイタリア人らしく、海辺を走るビーチカーをイメージした演出だそうで、カプリ島やイスキア島といったアイランドリゾートでは、日本の軽自動車でもギリギリ通れるくらいの狭い坂道ばかりの観光地も多いため、そうした場所で重宝されそうな予感です。

 さらに、アミ、トポリーノの兄弟車となるもう1台が、オペル・ロックスe。こちらのデザインはフェンダー左右にストライプがあしらわれ、フロントマスクがツートーンとなるなど、クールで大人っぽい雰囲気が特徴です。

 ブラックを基調に、鮮やかなイエローがところどころに挿し色として使われているのもオシャレ。ドアも両側に装備されています。

 こうした3ブランドそれそれの個性が満載となったマイクロEVを見ているだけでも、乗ってみたいと楽しい気分になりますが、なんと派生モデルまで登場しているからビックリ。

 2023年10月に初公開されたのは、オープンホイールでワイルドに変身した、オペル・ロックスe-EXTREME。コンセプトカーですが、ちびっこギャングと呼びたくなるような、イケイケのオフローダーとなっているのです。

 デザインはもちろんのこと、足まわりの総合メーカーとして知られるH&R社と協力して実現したという、ユニークなダンパーが見どころのひとつ。H&R社といえば、メルセデス・ベンツGクラスやスズキ・ジムニーのサスペンションなども手がけているメーカーなので、なおのこと走らせてみたくなりますね。

 また、実際に販売されたモデルとしてアミのマイ・アミ・バギーがありますが、これはフランス本国で限定50台で発売したところ、開始から17分28秒で即完売したというほどの大人気。マイ・アミ・バギー2という第2弾まで登場しているのです。

 大きな特徴であるエクステリアは、カーキのボディカラーにゴールドのホイールがクールなイメージ。そこに、強化タイプの前後バンパーやライトまわりのトリム、張り出したホイールアーチやリヤスポイラーがマッチョな雰囲気を演出しており、取り外し式のソフトトップと、交換可能なヒンジ付きの金属製チューブドアが装備されていて、どこかジープのようなワイルドな雰囲気も醸し出しています。

 こうしたワクワクするようなマイクロEVたちは、いまのところ日本導入のアナウンスはないのですが、可能性はゼロではない模様。カギを握るのは法規をクリアできるかどうか、充電規格に対応できるかどうか、というところで、確かにハードルは高そうですが、そこは期待して待ちたいですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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