この記事をまとめると
■「ナンバーを切る」とはクルマを手元に残しつつも課税をされないために「一時抹消登録」をすることを指す
■一時抹消登録をするとその後に再登録する際は新しいナンバープレートでの登録となる
■二度と乗ることがないような車両の場合は「永久抹消登録」が必要だ
ナンバーを切るってどういうこと?
趣味性の高いクルマのユーザーなどの間のやりとりで耳にする「ナンバーを切る」という行為。これは装着されているナンバープレートを物理的に切断すること……ではなく、装着されているナンバーを返納することを指しており、いわゆる「一時抹消登録」をすることを指している。
ではなぜ一時抹消をするのかというと、たとえ車検が切れていたとしても、ナンバープレートが付いた(つまり登録されている)車両については自動車税が原則的に発生するため、しばらく公道を走らせる予定のない車両や、修理やレストアに時間がかかりそうな車両などは、一旦登録を抹消して課税を止めるというワケだ。
地域によっては車検が切れた状態の車両に対しては、しばらくすると自動的に自動車税の支払通知書が届かなくなるようになる場所もあるが、これはあくまでその地域の県税の判断であり、納税の義務が消滅したわけでないので、確実を期すなら一時抹消をしたほうが賢明なのだ。
ただ、一度ナンバーを返納して一時抹消登録をしてしまうと、その後再登録する際は新しいナンバープレートでの登録となってしまう。そのため、当時ナンバーや思い入れがあるナンバーである場合、二度とそのナンバーで登録ができないので、その場合は毎年自動車税を納めるほかないので、その点は注意が必要だ。
なお、一時抹消はその名のとおり一時的に登録を抹消するもので、いずれ乗る予定がある車両に対して行うもの。
逆にもう二度と乗らないとか、事故などで修復不可能な状態になってしまったような車両においては「永久抹消登録」が必要となるが、これは解体業者が発行する解体証明が必要となるため、永久抹消された車両が再び路上を走ることはないと言えるのだ。
また、個人が行うのはレアケースとなるが、ナンバーが付いた車両を輸出する場合は「輸出抹消登録」という手続きが必要となるが(一時抹消登録済の車両の場合は「輸出の届出」が必要)、いずれにしても日本国内で登録されたままの状態では、正規に車両として輸出することはできない仕組みとなっている。