特別な顧客だけが味わえるフェラーリのワンオフモデル! 最新作「SP-8」が贅沢すぎる (2/2ページ)

屋根が存在しない完全なオープンモデル

 ボディデザインも、もちろんF8スパイダーから大きくその姿を変えている。最大のトピックスといえるのはリトラクタブルハードトップが取り除かれ、完全なオープンモデルとしてデザインされていること。その結果、フロントフェンダーからフロントウインドウ、サイドウインドウ、そしてリヤのエンジンコンパートメント、リヤエンドへと連なるサイドラインは、きわめて美しい造形を見せるようになった。

 ドアのデザインやそれに連なるエアインテーク、あるいはエンジンカバー上に左右3対で設けられた排気口などもSP-8のオリジナルデザインだ。フロントグリルやヘッドライトまわりのスタイルも大胆に変貌を遂げ、より戦闘的な雰囲気を強めている。ホイールは5本スポークタイプで、そのカラーであるグリジオNARTのカラーとともに、こちらもSP-8の専用デザインとなる。

 インテリアでは、シフトゲートがモディファイされ、SF90ストラダーレで初採用された「F1ギアボックス・コマンド」が装備されたのが大きな話題だ。

 シートはイエローのアクセントラインが施されたネイビーブルーのアルカンターラを用いたもので、カスタマーは燦々と降り注ぐ太陽光のなかでSP-8のパフォーマンスとラグジュアリーな雰囲気をフルに満喫することができるのだろう。

 ちなみにフェラーリによれば、このSP-8の音響快適性はベースとなったF8スパイダーと同等。空力特性もまた変わらない性能が確保されているという。

 フェラーリのカスタマーのなかでも、特別な人物にしか与えられないワンオフモデル製作のチャンスを前に、SP-8のカスタマーは見事に理想的なモデルを作り上げたようだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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