この記事をまとめると
■大雪で道路上で立ち往生した場合に自車を路駐したままその場を離れるのは違反となる
■そもそも積雪時や凍結時に冬用タイヤやスノーチェーン未装着は法令違反だ
■警察もクルマが立ち往生している現場に駐禁のために出動することはないが、あらかじめ対策を講じることが大切だ
立ち往生しない対策を施すことが大前提!
12月上旬にもなると各地に寒波が下りてきて、雪の便りも聞こえてくる。そして冬になると突然の大雪でクルマが動けなくなり、立ち往生したり、場合によってはクルマを道路上に駐車したまま帰宅したり、乗員だけ避難することもあるかもしれないが、こうしたケースでもやはり駐車禁止で違反となってしまうのだろうか。
その前に、積雪時・凍結時にノーマルタイヤで走るのは、それだけで法令違反(沖縄県を除く)。スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを装着せずに雪道を走ると、反則金6000円(普通車、違反点数はなし)の罰則となる。
それを踏まえて、上記のケースだが、そもそも駐車とは、
●車両等が客待ち・荷待ち・貨物の積卸し・故障その他の理由によって継続的に停止すること
●車両等が停止し、かつ運転者がその車両等を離れてただちに運転することができない状態にあること
が法律上の定義なので、雪などの悪天候でやむを得ず路駐せざる得ないことになっても、基本的には駐車禁止の対象になると思ったほうがいい。
ただし、動けないのに動けというのも無法なので、よほど他車や他人、緊急車両の通行の邪魔になるような場所でなければ、杓子定規に違反キップを切られることはないだろう。
現実問題、警察もクルマが立ち往生するような現場に、駐禁のために出動することはあり得ないし、立ち往生している現場のクルマが全部駐禁になると大変なことに……。
しかし、雪は突然降るわけでなく、天気予報を見れば事前にかなり情報が得られるので、雪の可能性が少しでもあれば、ノーマルタイヤでの外出を控えること。また、スタッドレスタイヤを履いていたとしても、大雪の予報や吹雪の予報があるときは、スケジュールやルートを変更することが大切。
雪での立ち往生は低体温症、凍死、二酸化炭素中毒など、命に関わるリスクもあるので、安全マージンがたっぷり取れる選択をすることが第一だ。