歴代モデルのどれを選んでも間違いなし
4台目は、タイヤとホイール以外はすべて直線で構成されているといってもいい、初代フィアット・パンダ。かの有名なデザイナー、ジウジアーロの手によるもので、日本には1982年に上陸しています。インパネにはがっぽりと穴が空いた収納スペースがあったり、後席も大人が十分にリラックスできる空間があったりと、見た目よりも使い勝手の良いクルマであるとともに、初代パンダの4WDシステムはメルセデス・ベンツ ゲレンデヴァーゲンを手がけたオーストリアの軍用車メーカー、シュタイヤープフ社が手がけたもので、小さいパンダでもその4WDは優秀な走破性を持っていたことも、一目置かれる存在となっていた理由です。
その後、20年以上経ってから2003年に2代目パンダが登場。デザインは少し曲線が多くなったものの、なんと2007年にはパリダカに参戦するほどの実力の持ち主。2代目となっても、かわいいだけじゃないデキるクルマとして、「わかってる人」が選ぶクルマの1つとなっています。
5台目は、少しずつ名前が変わってもブランドに流れる血統が受け継がれている、プジョー208。日本では1983年登場の205から、一気にクルマファンの心をつかんだと言われていますが、とくにコンパクトカーなのに大排気量車をカモれる速さが注目され、「ホットハッチ」という言葉が流行するきっかけともなった、高性能バージョンの205GTIが記憶に残る人も多いことでしょう。
その後、206も大ヒットし、207、現在の208と、プジョーらしい走りと猛獣をイメージしたデザインで、ブレない世界観を表現しているところがプジョーの魅力。208に乗っていると、誰でもスポーティで若々しく見えるのも素敵なところです。
というわけで、ヨーロッパ車にはかわいいだけでもかっこいいだけでもなく、ストーリーや歴史が詰まったクルマが多いことから、若い世代だけでなく熟年世代にも似合うコンパクトカーがたくさんあるのではないでしょうか。