深夜割引の時間待ちで「高速の料金所」手前の本線にトラックがズラリ駐車状態! 危険な有様を解決すべくNEXCOが発表した「新たな割引制度」の中身とは (2/2ページ)

2024年中には新しい制度が適用される予定

 このためNEXCO各社は、この危険な深夜割引待ちの渋滞を解消させるために、深夜割引の制度自体を見直すことを発表している。2024年中には新しく適用される予定の新しい深夜割引は、深夜割引の時間帯に走行した区間のみを割引の対象とし、時間帯を午後10時から午前5時まで拡大する。

 今回の新制度を導入するために、高速道路上にはETC無線通信専用のアンテナを設置して、走行中の車両ごとの通行記録を収集することになるそうだ。

 従来、長距離走行による割引制度である長距離逓減制を見直し、400km以上の走行に対しては40%から50%の割引を適用する(従来は30%)そうだ。これにより昼間の走行でも割引が受けられることになる。さらに現在は支払額を割り引く仕組みであるのに対し、新制度ではETCコーポレートカードやETCマイレージサービスへの還元に変更される。

 また激変緩和措置として、長距離ドライバーの場合は深夜割引の対象時間帯以外でも1000kmを超える分は割引対象として、逆に午後10時台に高速道路を降りた場合は割引率が20%とすることが発表されている。

 新制度によって、午前0時の東京料金所渋滞は解消されるだろうが、運送会社の経営やトラックドライバーの生活を締め付けることになっても、本末転倒というもの。建設費償還の延長によって無料になることは夢と消えただけに、高速道路各社には一層の経営努力により料金の引き下げを望みたいところだ。


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