ダブルトレーラーとフルトレーラーの違いは?
さらに、最近ではダブルトレーラー、ダブル連結トラックとも呼ばれるトラックも登場している。これは前述のフルトレーラーの、さらにトレーラーが長い仕様だ。道路法や道路交通法では、道路を走るトラックの大きさや重さに制限があり、フルトレーラーの場合は連結全長で21mまでが最大(通行許可を受けた場合)だったが、2019年にはこれが25mまで許可されることになった。これにより従来は大型トラックより短かったフルトレーラーのトレーラー荷台が、大型トラックと同じ12mまで延長できるようになり、完全に大型トラック2台分の荷物を運べる機能を有することになったのである。
ただし、フルトレーラーはどこでも走れるわけではないし、ダブルトレーラーとなるとさらに運転するにも特別な資格が必要となる。
主要な高速道路は新規格のダブルトレーラーにも対応できる道路となっているが、一般道では限られている。そのため、走行ルートを決めて国土交通省に通行許可を受ける必要がある。また、運転するドライバーも前述の大型免許、牽引免許を取得しているほか、直近で5年以上の大型トラック運転歴と2時間の講習を受ける必要がある。
高速道路での実証実験などを経て、ダブルトレーラーのトレーラー部分を受け渡しすることで中継輸送を実現したり、共同配送へ利用することが始まっている。
すでに海外ではダブルトレーラーは地域により積極的に利用されている。また、日本でも宇部興産が自社工場内の敷地ではトリプルトレーラーを運行している。