どうみても市販車の「スペーシア」と「スイフト」はなぜコンセプトを名乗った? ジャパンモビリティショー展示車の疑問に迫る! (2/2ページ)

新型発表の時期で「コンセプト」か「新型」かにわかれた

 スズキのブースに展示されていた「スイフト・コンセプト」も同様。すでにスズキのホームページでは、「新型スイフトまもなく誕生」というティザー広告が出ていて、5代目となる新型スイフトのほぼすべての内容が公開されている。

 が、これも、JMSの開催期間中では正式発表前のタイミングであり、展示されていたのがどう見ても新型スイフトそのものなのに、「スイフト・コンセプト」と呼んでいた理由である。

ジャパンモビリティショーで展示されていた「スズキ・スイフト コンセプト」

 ちなみに、ホンダのブースに展示されていた、スペーシアのライバルとなるN-BOXは、2023年10月5日発表、10月6日発売のため、JMSでは堂々と「新型N-BOX」として展示できたわけだ。

 ギリギリのタイミングとしては、スバル・レヴォーグレイバックだ。発売日は10月25日、つまり一般公開日に先駆けたプレスディの初日が25日で、一般公開日が10月28日だったので、一般公開日に訪れた来場者は、市販車の「新型レヴォーグレイバック」として見ることができたのである。

 スバルのコンセプトカーとして注目してほしいのは、スバル初のグローバルBEV(電気自動車/ソルテラはトヨタbZ4Xとの共同開発車)である「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」のほうだったのだ。

ジャパンモビリティショーで展示されていた「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」

 JMSでコンセプトカー(!?)として展示されていた「スペーシア・コンセプト」「スペーシア・カスタム・コンセプト」に話を戻そう。会場でスペーシアに興味津々の来場者が「これ、まったくのコンセプトカーなんですか? それとも市販車そのものですか?」とスタッフに聞いたとすれば、こっそり「市販車にかなり近いですよ」ぐらいに、ニンマリ、教えてくれた……に違いない(想像)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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