JPNタクシーもひと役買っている
諸外国、先進国では残念なことなのかもしれないが、タクシー乗務員は「移民が最初に従事する仕事」などとも言われている。たとえば英語圏外の国から英語圏の国にきた直後で言葉に不自由していても従事しやすく、腕一本ですぐ稼ぐことができるということもあり、筆者の経験でも先進国では乗務員が移民と言ったケースに遭遇するのも珍しくない。
しかし、日本では外国人技能実習生がタクシー乗務に従事できるようにしようといった動きもあるが、諸外国ほど広く移民を多く受け入れることはしばらくなさそうに見える。そのなか、いままでのように男性を主眼にしたリクルート活動をしているだけではなかなか人は集まらない。
キャッシュレス社会や、ドライブレコーダーといったツールの普及により、以前よりは女性が働きやすくなってきているのは間違いない。さらにいままでのクラウンのようなセダン車両ではなく、タクシー車両のメインとなる、トヨタJPNタクシーはMPV(多目的車)スタイルを採用していることで、若手男性乗務員の間でも馴染みやすくなったというので、女性の間でも馴染みやすくなっているのも大きく貢献しているようである。
今後はタクシー車両においても、安全運転支援デバイスのさらなる充実など、車両の進化が女性乗務員を増やしていくことには欠かせないし、そこが肝となっていくだろう。
もちろん、各事業者で保育所の充実など、デバイスに頼ること以外でも就労環境の改善を進めていくのも当たり前の話と考えている。