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上野のパンダでもキャバレーのダンスでもない! トラックドライバーが使う用語「カンカン」って何? (2/2ページ)

上野のパンダでもキャバレーのダンスでもない! トラックドライバーが使う用語「カンカン」って何?

この記事をまとめると

■トラック業界における「カンカン」とは、過積載に対する取り締まりを指す

■重量を計る行為の古い言い方「看貫」が語源とされている

■過積載はトラックが最大積載量を超えて荷物を運ぶ危険な行為だ

「カンカン」はトラックの過積載の取り締まり

 トラック業界での通称「カンカン」とは、トラックの過積載に対する取り締まりのこと。トラックが最大積載量を超えた荷物を積み込んで運ぶ危険な行為を「過積載」という。

 過積載がなぜ危険かというと、道路と車体の両方にダメージが及ぶからだ。道路は轍が深くなってしまうと雨が降った際に排出されずに溜まって、乗用車はハイドロプレーニングを起こしやすくなる。それだけでなく、交差点や坂道などの加減速エリアでは路面が波打つような凸凹になり、トラックの足まわりへの負担が増すだけでなく、さまざまな方面に被害を与えることになる。

 橋など路面の下にコンクリートの底板が構造材となっている道路では、軸重10tのトラックに2倍の重量を積み込んで走行すると、底板の疲労は4000倍にもなるという試算も出ている。

 道路が傷むと補修の工事費用が嵩むだけでなく、乗用車の乗り心地にも悪影響を及ぼす。原因であるトラックの足まわりへの負担も増えることになる。さらに、傷んだ路面をトラックが通過する際に起こる衝撃が近隣住民の住宅へ振動となって伝わり、地震のような揺れや騒音に悩まされることになるのだ。

 さらには、車体への負担が増すのは当然のことだ。トラックメーカーは、車格に応じた軸重から車体や足まわりの強度を確保しているが、余裕を持たせているとは言っても常に過積載を想定している訳ではない。

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