「トラックステーション」って何? いま減少傾向にある一般ドライバーには「謎の施設」の正体とは (2/2ページ)

道の駅、コンビニ、ガソリンスタンドのサービスが充実

 まず、トラックドライバーの休憩地点として拡充されている施設が高速道路のPAだ。東名高速や中央道など、日本列島の長さ方向が十分に整備された現在、横方向の道路も充実しており、そこにPAが新設されることで、トラックドライバーの休憩所としての役割を果たしている。

PAに停車するトラック

 また、一般道ではコンビニエンスストアが充実していることも、大きな要素だろう。地方のコンビニでは大きな駐車場を備え、トラックの来店を歓迎していることも少なくない。そんな充実したコンビニは、トラックドライバーにとって休憩施設としても利用されている。

コンビニに停車するトラック

 さらに、最近人気の施設、道の駅の増加は、トラックステーションの代替手段としても役立っている。地方のガソリンスタンドのなかでもフリートユーザー(大口顧客)をメインとするところは、トラックドライバーの利用が多いため、シャワールームを設けているところもある。ガソリンスタンドにシャワールームがあれば、給油のついでに汗を流し着替えることができる。これはコロナ禍で一時利用が制限されたが、それもいまではすっかり解消されたようだ。

 コンビニではシャワールームを備えているところは少ないが、今後は地方のコンビニも、シャワールームを併設するところが増えるのではないだろうか。

 トラックステーションの利用数が減ってきたのは、トラックドライバーが減少していることだけでなく、過密スケジュールになって、休憩のために特定の場所まで移動する余裕がなくなってきたことも影響しているのだろう。

 全日本トラック協会には、今後はトラックステーションを維持運営していくだけでなく、トラックドライバーの待遇改善などにますます力を使ってもらいたいところだ。


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