フロントウィンドウの黒枠は接着剤の劣化を防ぐ
また、フロントウィンドウのガラスを外から見ると黒い縁取りがあることが確認できます。これも、黒いドットと同じく製造工程においてガラスに焼き付けられたセラミックです。
こちらはガラスを取り付ける接着材を直射日光から守ることが目的です。日光に含まれる紫外線などによって接着剤が劣化するのを防ぐ、立派な機能を与えられた部位なのです。
黒い色のセラミックを使っているということで、自動車業界の関係者には黒い縁どりやセンターバイザーのことを「黒セラ」と呼んでいる人もいます。
ただし、文脈によってセンターバイザーを指しているのか、縁どり部分を指しているか、はたまたすべてをまとめて「黒セラ」と呼んでいるのか判断するのは難しいですから、我々アマチュアが通ぶって「黒セラ」という言葉を使うのはやめておいたほうが賢明でしょう。
なお、最近は見かけなくなりましたが、かつてはセンターバイザー付近に車検シールを貼る目安となるようシールのサイズでドットのないエリアを用意している場合もありました。
ご存じのように車検シールを貼る位置は、ルームミラーの裏側あたりから、「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置(前方かつ運転者席から見やすい位置)」へ変更されています(2023年7月3日より)。
そうしたクルマでは、センターバイザー部分に車検シールサイズの空白エリアが生まれてしまい、ちょっと間抜けな感じになってしまうかもしれませんね。