あぁセレブの家に生まれたかった! ジャガーとランボルギーニの「キッズカー」が想像を絶する中身と値段だった (2/2ページ)

エンジン付きで1500万円の「おもちゃ」

 一方のキッズサイズのカウンタックはキラキラEタイプの10倍、6万ポンド(およそ1100万円)というキッズカーとは思えない値段で落札されています。それもそのはず、こちらはリアルなランボオーナーの声にこたえて作られた本格的キッズカーでして、400ccながらも4ストロークエンジンを搭載し、前進2段、後進1段のATつき。なんだったら、父ちゃんのカウンタックをスリップストリームで追いかけられそうなマシン。

ランボルギーニ・カウンタックのキッズカーのフロントまわり

 1985年、イタリアのアゴスティーニ社が中東の顧客からオーダーを受けて製作したのがスタート。当時の北米でリアルなカウンタックが12万ドル(当時のレートならば3600万円ほど)で販売されていたのに対し、5万ドル(同じく1500万円ほど)という堂々の値付け。やっぱりオイルダラーは桁外れなもの買いやがる(笑)。

 とはいえ、製作時間は450時間が費やされ、忠実にスケールダウンされた佇まいは二度見しなければキッズカーとはわからないほど精巧です。さすがにペリスコープまでは再現されていませんが、シザースドアも本家同様の開閉をしますし、インテリアの再現についても文句なしのソックリさん! モモのステアリングを使用しているあたり、小憎らしいほど「わかってる」作りなのです。

ランボルギーニ・カウンタックのキッズカーの室内

 むろん、これだけの完コピですから、ランボルギーニの許可をとっており、フロントノーズには雄牛のエンブレムだって輝いているのです。

ランボルギーニ・カウンタックのキッズカーの本物のブランドエンブレム

 また、本家にはついにラインアップしなかったオープントップモデルも用意されています。中東だろうが、ませガキだろうが、子供の成長は早いものですからルーフがなければ中学くらいまでは乗っていられそうですからね。とはいえ、オークションで人気があるのはやっぱり初期型のLP400を模したクローズドモデル。約20台が作られた大半がオープンだったらしいので、希少価値も高いのでしょう。

 子どもの目には毒に決まってますが、大人の目だってくらんでしまいそうな2台。せいぜい、来世のセレブ家庭への転生を願うほかないようです。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

愛車
三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
趣味
DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

新着情報