今はアースカラー! 「ピンク」や「緑」が過去には流行! クルマの「ボディカラー」のトレンドはその時代を写す鏡でもある!! (2/2ページ)

時代背景を象徴したようなボディカラーが流行る!

 そして、ミニバンを中心にパープルメタリックが流行したのは、2010年頃のこと。4代目ホンダ・ステップワゴンのスパーダ専用色として登場した、プレミアムブラキッシュ・パールをはじめ、ノア/ヴォクシーやセレナ、オデッセイといったあらゆるミニバンでパープル系が大人気。

ホンダ・ステップワゴン(4代目)の「プレミアムブラキッシュ・パール」

 そこから派生して、ワゴンRなどハイト系の軽自動車でもパープル人気が高まったのでした。

 さて、特定のカラーではないのですが、最近の軽自動車やコンパクトカーで大人気となっているのが、ツートーンカラーです。ボディとルーフを別の色で塗り分けるもので、世界的に見れば元祖といえるのはクラシック・ミニ。ホワイトルーフのモデルはとってもキュートで、BMWが手がける現在のMINIでもそれは受け継がれ、ツートーンカラーの代名詞的存在となっています。

オースティン・ミニ クーパー(Mk2)のフロントスタイリング

 では日本ではどうかというと、ボディの下半分を塗り分けるツートーンというのは古くから高級車に多かったのですが、ルーフとのツートーンはおそらく2002年に登場したアルトラパンが元祖といえるのではないでしょうか。どこかフランス車っぽいオシャレなデザインだったラパンは、このツートーンが印象的で大人気に。

スズキ・アルトラパン(初代)のフロントスタイリング

 スズキは現在、ハスラーやスペーシアといった多くのモデルでツートーンを採用しており、日産デイズやサクラ、ダイハツ・タント、ムーヴキャンバスといったモデルでも採用されて、もはや定番とも呼べる人気となっています。ファッションでも「バイカラー」と呼ばれる2色使いのアイテムが常に人気なので、それに通じるものがありますね。

ダイハツ・ムーヴキャンバス(2代目)のフロントスタイリング

 このように、ボディカラーはその時代背景を象徴するものだったり、ファッショントレンドとも関係してくるもの。今後、どのようなカラーが登場するのか楽しみですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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