軽自動車のEVバンが普及するのは時間の問題
乗用車については、各メディアでは次世代EVなどとして報じていたが、依然としてコンセプトカーベースのモデルが多く目立ち、商用車ブースの現実世界とは対照的に映った人が多かったようだ。
ただ、その乗用車ブースでも異彩を放っていたのが、軽自動車規格のBEVキャブオーバーバンである。スズキブースには、トヨタ、ダイハツ、スズキで共同開発したBEV軽商用バンとして、「eエブリィ」が展示されていた。さらにホンダブースでは、N-VANをベースにした新型軽商用EV プロトタイプ(N-VAN e:)及び、交換バッテリーを用いた軽EVを展示していた。
トヨタ、ダイハツ、スズキのBEV軽商用バンは2023年度中に、N-VAN e:は2024年春ごろに発売予定で、交換バッテリー式軽EVは11月から実証実験がヤマト運輸とともに行われている。
世界的にも、路線バスやタクシーなど、はたらくクルマの車両電動化が積極的に進められているケースが目立つ。日々街なかを走っているのだから、このカテゴリーから電動化させたほうが環境負荷低減に効果的なのは明らか。
また、実際に車両を使う企業からしても、昨今の世界情勢を見れば、ガソリンや軽油などの燃料代の高値傾向が是正されることはまず期待できない。自社敷地内でソーラー発電などによる電気を使えば、企業イメージアップに貢献するだけではなく、その後のコスト負担軽減にもつながるというもの。
商用車は乗用車とは異なり、地球環境問題といった側面以上にコストというキーワードでBEVやFCEVなどが注目されている、その結果として、市販もしくは市販予定車が多数展示されることになり、リアルイメージが増すことになったようである。