先代の最後は圧倒的にアルファードが売れたが新型は? アル vs ヴェルの販売台数を比べてみた (2/2ページ)

価格面でも優位に立つアルファードが7:3で人気を博す

 そこで実際の売れ行きを見ると、2023年8〜10月の1か月平均登録台数は、アルファードが約5200台、ヴェルファイアは約2200台であった。比率に換算すると、アルファードが70%、ヴェルファイアは30%だから計画通りに推移している。

トヨタ・アルファード(4代目)&ヴェルファイア(3代目)の複数台並び

 この売れ行きについて販売店に尋ねると以下のように返答された。

「いまはひとつの店舗でアルファードとヴェルファイアを選べる。多くのお客様がフロントマスクの好みで決めている。そしてアルファードには、ハイブリッドと併せて(価格が540万円の)ノーマルエンジンも用意されるから選びやすい。ヴェルファイアにノーマルエンジンはなく、その代わりに(価格が655万円の)2.4リッターターボだから、動力性能と同様に価格も高い」。

 アルファード、ヴェルファイアともに、将来的には購入しやすい価格のグレードを加えるが、発売時点では納期の遅延を避けるために上級グレードのみとしている。そのために、アルファードの価格帯は540〜872万円、ヴェルファイアは655〜892万円に達する。この価格の違いを考えても、アルファードが購入しやすい。

トヨタ・アルファード(4代目)の「Z」

 ただしそれでもなお、注文が集中してアルファードとヴェルファイアの受注を停止した販売会社が多い。販売店では以下のように述べる。「2023年6月に受注を開始すると、短期間で納期が1年以上に延びて、販売会社の受注枠を使い切った。そこで受注を停止している。再開する時期は不明だ。ただし(定額制カーリースの)KINTOは、別枠で注文を取っていていまでもオーダーできる」

トヨタ・アルファード(4代目)の走行写真

 KINTOを使うと6〜8カ月で納車されるが、カーリースだから契約期間が満了したら車両を返却せねばならない。所有権を手に入れる買い取りはできないため、ローンや現金による購入とは異なる。使用上の制約も多く、ペットの同乗などは禁止されている。買いたいなら、販売店で購入の意思を伝えて、受注を再開したら連絡をもらえるようにすると良いだろう。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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