着実に先代モデルを上まわる進化を遂げてきた
3代目
3代目モデルは2011年11月に開催された東京モーターショーで参考出品されたのち、同月末に発売。
エクステリアなどのテイストは、高い人気を誇った2代目モデルのキープコンセプトとなっていたが、エンジンは可変吸気システムの採用や吸気VVT制御の最適化、バルブリフト量の増加、冷却システムの改善など、専用チューニングを施し、徹底した高効率化によってクラストップの100kWの出力と燃費性能を両立した。
また、トランスミッションは5速MTから6速MTへ、2ぺダル車は4速ATからCVTへ変更されている。
足まわりには旋回時の安定性を高めた専用設計のリヤサスペンションと、大径化したストラットにリバウンドスプリングを内蔵したフロントサスペンションを採用し、引き続き大径ブレーキディスクを採用。ホイールサイズはコンパクトカーでありながら17インチと、こちらも大径なものが採用された。
このように全体的に進化を果たしながらも、車両重量は先代よりマイナス10kgを実現している点も特徴となっている。
4代目
2017年9月に登場した4代目スイフトスポーツは、歴代初の3ナンバーサイズボディをまとっての登場となった。これはトレッドを拡幅し直進安定性、旋回性能を向上することが狙いで、トレッドの拡大もホイールではなく専用の足まわりで実施した。
搭載エンジンはスイフトスポーツとしては初のターボとなり、1.4リッターの排気量ながら103kW/230N・mと歴代最強のスペックを誇る。とくに最大トルクは2500~3500回転と広い回転数域で発生し、2.2リッターNAエンジン級のものとなっている。
トランスミッションは、MTには引き続き6速を採用し、ATもスポーティな走りを楽しめる6速ATを採用。トルクはアップしているものの、先代と同じクロスミッションとしたことで、より走りに特化した仕様となった。
また、軽量化は先代よりも大幅に進化し、もっとも軽量な仕様では970kgと圧倒的な数値を実現。さらに、先進安全装備として車線逸脱抑制機能をスズキ車として初めて採用したことや、単眼カメラとレーザーレーダーで前方の歩行者やクルマを検知して衝突時の被害を軽減する「デュアルセンサーブレーキサポート」を搭載したこともトピックだった。