この記事をまとめると
■スズキのコンパクトカー「スイフト」のフルモデルチェンジが近い
■「スイフト」を語る上で欠かせないのが「スイフトスポーツ」だ
■現行モデルに至るまでの4世代のスイフトスポーツの特徴を解説する
スイフトスポーツは現代の国産ホットハッチの金字塔!
11月5日まで開催されたジャパンモビリティショー2023で実車が展示され、すでにティザーサイトも公開されている、スズキのコンパクトカーである新型スイフト。そんなスイフトを語る上で、外すことができない存在が、FFホットハッチとして高い評価を集める「スイフトスポーツ」だろう。
現在のところ新型スイフトをベースとしたスイフトスポーツの存在については明らかとなっていないが、常に高い人気を誇るモデルであるだけに、新型への設定も期待したいところ。そこで今回は、現在までにリリースされている歴代スイフトスポーツについて振り返ってみたい。
初代
初代スイフトの登場からおよそ3年後、2003年6月に実施されたマイナーチェンジのタイミングで追加となったのが初代スイフトスポーツだった。
ボディは日本仕様の通常モデルにはラインアップされていない3ドアハッチバックとなっており、エンジンもベース車の1.3リッターに対して1.5リッターを搭載。このエンジンはスイフトスポーツ専用のチューニングが施されており、アルミ鍛造ピストンやハイオク仕様とすることでの高圧縮化、専用ECUなどを採用することで20kW増しの85kW(115馬力)を発生していた。
エクステリアには全幅+50mmとなるオーバーフェンダーや前後スポイラーを装着し、パフォーマンスロッドを装着してボディ剛性をアップさせたほか、専用の足まわりや、リヤブレーキをドラムからディスクに、フロントシートをレカロ社と共同開発したものにするなど、大幅な変更がなされていた。
にもかかわらず価格は120万円を切る119万円と、超バーゲンセールだったことも話題となった。
2代目
2005年9月に登場した2代目モデルは、初代と異なり5ドアハッチバックボディを採用。ただしフロアパネルは大容量の2本出しマフラーを装着するために、後部を専用設計とし、併せてボディ剛性のアップもなされている。
搭載されるエンジンは、当時参戦していたジュニア世界ラリー選手権に参戦していた車両と同じ排気量を持つ1.6リッターに換装。エンジン内部には鍛造ピストンやピストンクーリングジェットを採用し、アルミ製インテークマニホールドや水冷式オイルクーラーなどを搭載。スポーツ走行に対応するものになっていた。
足まわりには引き続き専用チューニングが施され、ショックアブソーバーにはテネコ社製のモンローショックを採用したほか、ブレーキは前後15インチの大径ディスクを装着した。
また、初代は5速MTのみの硬派な仕様だったが、2代目モデルには4速ATも追加され、より幅広いユーザーがスポーティな走りを楽しめるようになっている。