この記事をまとめると
■ツバメインダストリの「ARCHAX(アーカックス)」は全高4.5m/重量3.5tの大型ロボットだ
■アーカックスには「ロボットモード」と「ビークルモード」という2種類のモード変形が用意されている
■2023年9月に先行受注が始まったアーカックスの初期ロットの価格は4億円
全高4.5mの巨大ロボット「アーカックス」
筆者のようなド昭和世代のおっさんにとって、「マジンガーZの操縦席に乗り込み、アレを思いのままに操作する」というのは、少年期における最大の夢だった。「マジンガーZはさすがに古い」と感じる世代に属する各位は、機動戦士ガンダムのモビルスーツやらエヴァンゲリオンのアレを思い浮かべていただきたい。とにかく「巨大な人型ロボット(的なもの)を操縦する」というのは、多くの男子に共通する“夢”なのだ(※女性の夢のことは正直よくわからないため、「男子の」とさせていただきました。すみません)。
とはいえ、夢というのはなかなか実現しないからこそ“夢”なのだが、いま、「大型な人型ロボットのコクピットに乗り込み、それを操縦する」という全世界の男子に共通する(?)夢が実現しようとしている。
ツバメインダストリ株式会社が開発した搭乗操作型ロボット「ARCHAX(アーカックス)」である。
アーカックスは11月5日に閉幕したジャパンモビリティショー2023にも出展されていたため、もしかしたらご覧になった方もいるかもしれない。人がコクピットに乗り込んで操縦するという、全高4.5m/重量3.5tの大型ロボットである。
ラダーと手すりを使ってコクピットに乗り込むと、4点式シートベルトを備えたレカロ製バケットシートの左右に1本ずつのジョイスティックがあり、スティック上の6つのスイッチとふたつのシーソースイッチで“ロボ”を操作する。
そして、コクピットの眼前には、外装に内蔵されたカメラの映像を映す4面のディスプレイが配置され、パイロットの操作に応じて最適な視界となるよう、計9つのカメラが自動で切り替わる。そしてもちろんカメラ映像のほか、速度や本体傾斜角、バッテリー残量、腕や機体の状態といった各種の情報も4面ディスプレイに表示される。
アーカックスには「ロボットモード」と「ビークルモード」という2種類のモード変形が用意されており、すべての可動部を操作できるロボットモードでは、左右2本のジョイスティックによってロボットの腕と手、腰を直感的に操作可能。ただし、このモードではロボットとしての全操作ができる代わりに最高速度は2km/hに制限される。
移動に適した「ビークルモード」では最大10km/hでの移動が可能となるが、その際の可動部は前脚ステアリングと後脚走行モーターに限定される。