名付けるモデルによってはまったくイメチェンしそうなものもある
同様のことはホンダの「Honda e」にも言える。「N-BOX TYPE R」など言語道断であり、「N-ONE」は、現状のRSでいっぱいいっぱいなはず。そして「ヴェゼル TYPE R」には「だから何なんだ?」と反応するほかなく、「STEP WGN TYPE R」は前述のセレナNISMOと同様に、マイルドヤンキー層のおっさんが少し買うだけで終わるだろう。
だが「Honda e TYPE R」には、夢というか発展性があるように思える。エレキの力が何らかのブレイクスルーを達成させ、「いままでに見たこともないような“TYPE R”が誕生したのではないか?」という錯覚を覚えるのだ。
それは錯覚に過ぎないわけだが、何らかのテキトーな新グレードをでっちあげ、それに「TYPE R」と付けてやや安い価格で売り出したら、多少は売れるのではないかと思う。
そのほか、さまざまなスズキ車に「スポーツ」と付けてみたり、たとえばデリカD:5などの三菱車に「エボリューション」と付けることも、留置場内でしっかりと検討した。だが、どれもハマるものはなかった。意味不明になるか、ひたすら悪い意味でオタクくさくなるのみなのだ。
とはいえ「モリゾウエディション」は意外とイケるのではないかと思った。
といっても、例えば「スープラ“モリゾウエディション”」とかを作っても、あまり効果的ではない。二番煎じになるだけであり、「アクア“モリゾウエディション”」はいよいよ意味不明だ。
しかし──例えば「ルーミー」に「モリゾウエディション」なるサブネームを付けてみたら? あるいは「シエンタ」に、モリゾウエディションを追加してみたら?
おそらくではあるが、クルマなどまったく興味がない善良なご家庭ですくすくと育っているちびっこたちとそのご両親が、「モリゾウエディション」を「森の象さんエディション」的な何かと勘違いし、「せっかくだからカワイイ感じのほうがいいよね」というニュアンスで、予約注文を入れてくれる──のではないだろうか。
わからないが、モリゾウエディションという字面からは、そういった「カワイイ系パワーのほとばしり」を感じるのだ。