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トラックドライバーの仕事は運転だけじゃない! 過酷な「荷役」が「運転手不足」の原因にもなっていた (2/2ページ)

トラックドライバーの仕事は運転だけじゃない! 過酷な「荷役」が「運転手不足」の原因にもなっていた

この記事をまとめると

■トラックドライバーの基本的な仕事は運転して荷物を運ぶこと

■しかしトラックドライバーの多くが貨物の積載や荷降ろしも行なっている

■この「荷役」と呼ばれる作業がドライバーの大きな負担になっている

トラックドライバーの長時間労働の原因に

 トラックドライバーの仕事は、その名のとおりトラックを運転して荷物を運ぶこと。だが、多くの現場では、ドライバーの多くがその運転、輸送だけでなく積み荷の積載や荷降ろしといった作業も行なっている。この作業を「荷役」(トラッカーの間では「にえき」と呼ぶ)というが、これがドライバーたちの大きな負担となっている。

 ウイング車または箱車と呼ばれる箱型の荷台を持つトラックの荷役は、パレットと呼ばれる台に積み上げられた荷物をフォークリフトで荷台に運び込む「パレット積み」という方法と、フォークリフトで荷台の入り口まで持ち上げられた荷物を手作業で積み込む「バラ積み」という方法がある。

 パレット積みのほうがスピーディに、かつ手間もかからず積み込むことができるが、現状ではすべて手積み、もしくはパレット積みとバラ積みの併用で荷役が行なわれている現場が多い。これは、パレット積みだけでは荷室のなかに隙間が生じるから。荷主にとってはその隙間を生じさせず、より多くの積み荷を運ばせたい。そのため、ドライバーにバラ積みでの積み下ろしを行なわせるわけだ。

 このバラ積みのなかには、30kgの米を400個以上、食品を4000箱以上、青果をダンボールで1000箱といった過酷な荷役を課せられている現場もある。当然、その荷役作業は長い時間を要することになり、国交省の統計では、その平均時間は荷待ち(現場に到着してから荷役作業が始まるまでの待ち時間。こちらについてはまた稿を改めてリポートしたい)が1時間34分、荷役が1時間29分と合わせて3時間が占められている。

 しかし、実際にはさらにそれ以上の時間がかかることも多く、ドライバー自身で市場にある積み荷を探しに行かねければならないし、荷物が積み込み場所に届かずそれを待たなければならないなど、余計な手間と時間がかかり、積み込み開始から出発までに5〜6時間かかってしまうというケースもある。

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