残債があっても新たなローンを組むことも可能だが……
また、ローンの残債を次のクルマの購入時に組んだローンに乗せることで、まとめてしまうというローンもある。こうすればローンを一本化できるのでわかりやすくなるが、基本的には借金を借金で返すということになる。場合によっては金利がダブルでかかるカタチになるため、支払総額は増えてしまうこともあるだろう。積極的におすすめできる方法ではないが、ローン残債があるからといって次のローンが絶対に組めないというわけではない。
いずれにしても、残念ながら愛車が全損状態になってしまったときには、存在しないクルマのローンを払い続けるという事実は変わらない。それは借金の返済なので仕方ない話だ。日本史の授業で習った「徳政令」のごとく、廃車になったら借金がチャラになるような制度はないのだ。
というわけで、廃車になってしまったときのローン残債に対する自己防衛としては車両保険に加入しておくことが最大にして、ほぼ唯一の対策といえる。
十分な車両保険をかけておけば、全損で廃車になった場合でもローンの残債をカバーすることが期待できるからだ。
もちろん車両保険をかけるということは任意保険の保険料も上がってしまうわけだが、ローンを組んでクルマを買う際には、そうした保険の支払いも含めて、自分が月々いくらまでなら問題なく払えるのかをよく考えて、予算上限を決めるようにしたい。