レース「ど初心者」が乗ったのに……まさかの結果! 「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」参戦リポート (2/3ページ)

実戦は初めてなので何もわかりません!

 今回の「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」には全部で21チーム参戦する。我々CARトップチームは第1回大会から出続けている貴重な皆勤賞チームでもあるのだ。ただし、1位になったことは1度もなく、最高は2位止まりとのこと。

 このレースは、4人以上のドライバー登録が必要なのにも関わらず、別記事に記載のとおり、筆者はルールをよく見ずに3人で参戦手続きをしたせいで、「あとひとりの枠はお前が走れ」となって、急遽ドライバーになったというのが事の顛末なのだが、なんとなくレースを見てたりしてるだけの知ったか小僧なので、いざ道具を揃えて、ライセンスを持ってピットに来ても「何すればいいんですか?」とまるで木偶の坊。

WEB CARTOP井上

 車検や装備チェックを済ませた車両を使って、初歩中の初歩である「乗り方」や「降り方」を練習することに。スーパーGTやル・マン、ニュル24時間耐久のピットシーンでよく見る”アレ”とまったく同じことだ。緊張感を持ってやりながらも、同じことをやっていることに少し感動を覚えたのはナイショだ。

 あの映像を見ていつも、筆者は何度も言うようにボンクラなので、「ベルトなんて自分で締めればいいじゃん」とか舐めたことを思っていたのだが、ヘルメットにHANSをしていると、まぁベルトの位置だのなんだのがわからないのなんの。そりゃ手伝って貰わなきゃ一生スタートできないわけだ。「百聞は一見にしかずとはこのことか!」と、この瞬間妙に納得した。

WEB CARTOP井上

 その後、筑波サーキット自体は何度か走ったことはあるものの、ロードスターで走ったことない筆者は、練習走行を1度させてもらうことに。クルマに慣れることはもちろんだが、一応本番を想定しての燃費走行なども行いつつ、目標タイムが出せるようテクニックがないながらもなんとか調整。ひとまず”なんとかなる”くらいの感覚は掴むことはできた(はず)。

99号車の練習走行風景

 さて、なんやかんやでバタバタしてたらいよいよ午後4時から始まる「第34回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」のスタートが迫ってきた。勘のいい人ならわかると思うが、なんとこのレース、ナイトセクションがある。「ど素人にはいろいろキツすぎるだろ!」と思ったのもここだけの話。

 ちなみに今回の参加ドライバーは以下だ(出走順)。

・石田貴臣(WEB CARTOP&CARトップ編集部の局長)

・中谷明彦(お馴染みのレーシングドライバー)※最終スティントも担当

・井上悠大(国内Aライセンス取って6日目のボンクラ)

・松本玲二(サマーソングでお馴染みのTUBEのドラマーでスーパー耐久などに参戦歴あり)

99号車のドライバー

 グリッドは9番手と可もなく不可もない真ん中ちょい上(予選の結果)。ただ、ここから上がるのか落ちるのかなんとも言えない。それに、スタートしてすぐに順位を上げようが下げようが、結果は4時間後までわからないから、周回ごとに一喜一憂していてもあまり意味がない。「最後まで結果はお楽しみ」、これが耐久レースの醍醐味だ。

 そして迎えた午後4時、ローリングスタートから4時間にも及ぶ耐久レースの火蓋が切って落とされた。筆者はだいたい1時間半〜2時間後の出番ということなので、ピットのモニターで順位を確認しつつ、たまにホームストレートを見ることにした。スタート後、レースは順調に進んでいたのだが、スタートから1時間ほどしてあることに気づく。待て待て。なんと99号車の「CARトップ/WEB CARTOPロードスター」が、なんとなんと1位にいるではないか! それも2位とのギャップを週を重ねるごとにつけている。これはマズイ! 非常にマズイ!

99号車

 何がマズイかって、いまの段階でステアリングを握るのは、何度このレースに出ているかわからないほどのベテランのボス石田、続くドライバーはあの中谷さんだ。順位がここから一気に落ちるとは思えない。むしろギャップを広げる可能性が高い。

 ということは、3人目のドライバーである私、井上は、初レース+ナイトセクションという状況に、さらに1位でバトンを受けるという大役が待っていることになる。これはさすがに責任が重すぎるのではないだろうか? 多分29年の人生で歩んできたなかで1番責任が重い気さえする。正直「冗談じゃない」と思った。しかし、せっかくなら勝ちたいので、抜かれてもらいたくもないし、抜かれる気もない(気だけ)。ただ、安全策をとってここは筆者の名前だけ貸して、F1ドライバーにでも乗ってもらいたいとも思った。

99号車

 そんな複雑な気分のまま、無事に(!?)1位のまま、中谷さんがステアリングを握る99号車のロードスターがピットに入ってきた。いよいよ本番のレースを走る瞬間が訪れた。

「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」に初めて出てみたら奇跡のような結果が待っていた


WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

編集者

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