この記事をまとめると
■クルマのインテリアを紹介するときによく「インパネ」という単語が登場する
■「インパネ」とは「インストゥルメント・パネル」の略となっている
■各計器が付く場所はそれぞれちゃんとした名称が存在している
それぞれのエリアにはちゃんと名前が存在する
「インパネ」とは、インストゥルメント・パネル、つまり機器類を装着した板状の部分を意味する。
ダッシュボードという表現もあり、日本では、以前は「計器盤」という呼び方が一般的だった。計器とは数値を示すメーターのことだが、計器盤とされる場合は、メーターの収まるインパネ全体を示すこともある。ダッシュボードは、パソコンのシンプルな表示方法の名称としても使われている。
計器盤に似た表現では、メーターパネルとか、メータークラスターパネルといった言葉もある。一般的にメーターパネルは、メーターの収まるインパネの一部分を示すことが多いが、厳密な定義はない。計器盤と同様、インパネ全体のことをメーターパネルと呼ぶこともある。
インパネの中央部分、つまりカーナビの画面やエアコンのスイッチなどが収まる部分は、センター・クラスターと呼ばれることもある。クラスターとは新型コロナウイルスに関する報道で使われたように、集団を意味する言葉だ。インパネの中央に、モニター画面やメーター、スイッチなどが集中して配置されているから、センター・クラスターになる。
インパネの下側、つまりATレバーなどが収まる前席の中央部分は、センター・コンソールと呼ばれたりする。コンソールとは、小さなテーブルなどの家具にも使われる言葉だ。クルマのセンター・コンソールには、ATレバーと併せてコンソール・ボックスなども装着され、実際に家具に近い機能も備えている。
このほか収納設備としては、古くからグローブボックスがある。文字どおりドライビンググローブ(昔のクルマのクランク棒をまわすためのグローブも)を入れるためのボックスだが、車検証の収納場所として使われることも多い。
以上のように、前席の周辺だけでもいろいろな呼び方があるが、どれも先に述べた通り厳密な線引きはない。言葉で聞いただけではわかりにくく、写真などで示す必要がある。