この記事をまとめると
■CALTYはトヨタの海外スタジオとしてこれまでに多くの車種を担当してきた
■1973年に設立されたCALTYが最初に手がけたモデルは1978年の2代目セリカ
■プリウス、FJクルーザー、C-HRなど、CALTY製モデルは流麗なスタイリングが印象的
時代の最先端をいく先鋭的モデルを生み出してきたCALTY
原点回帰のスタイリングが大評判の新型ランドクルーザー250ですが、そのデザインを担当したのがCALTY。トヨタの海外スタジオとしてこれまでさまざまな車種を扱ってきましたが、今回はその歴代車種を振り返ってみたいと思います。「あのクルマのデザインも!」なんて驚きがあるかもしれませんよ。
●他社に先駆けて設けた北米デザイン拠点
CALTY(CALTY Design Research,lnc.)は、米国市場のニーズを的確に掴むことを目的に、1973年カルフォルニア州エルセグンドにて設立されました(5年後にニューポートビーチへ移転)。トヨタとしては、ヨーロッパの拠点であるEDスクエアとともに多くの車種のスタイリングを手掛けています。
初めての量産車は1978年の2代目セリカ。日本では「名ばかりのGT達は道を開ける」というキャッチコピーが有名なアメリカンスタイルのクーペです。そもそもが北米メインの車種ということで、「ニューエアロフォルム」と称する曲面ボディが特徴だった5代目(T180型)や、切れ長のライトやエッジの効いたキャラクターラインが特徴の7代目(T230型)も手掛けました。
1990年代に入ると、やはり初代エスティマの印象が大きかった。ミニバンとしては異例のミドシップレイアウトを、「EGG ON A BOX」のコンセプトによるワンモーションフォルムで包んだ先進感が圧倒的。大型プロテクターによるツートンカラーも魅力的でした。
そして、1997年には初代のプリウスが登場。「21世紀に間に合いました」のコピーが記憶に残る、世界初の量産ハイブリット乗用車です。
キャビンの大きな5ナンバーセダンですが、段差の少ないフォルムは空力に有利なもの。ボディサイドの切り欠いたキャラクターラインも見所でした。