空力を意識した流麗なスタイリングを得意としてきた
●レクサスブランドでも印象的なデザインを輩出
2000年代は2代目のRAV4から始まります。初代は全身緩やかな面で構成されていましたが、この2代目はボリューム感のあるボディにシャープなキャラクターラインを施したもの。ちなみに、日本には導入されなかった4代目もCALTYによります。
また、2003年発表のコンセプトカーが大評判、3年後に販売されたのがFJクルーザーです。いわゆるレトロカー的なSUVですが、ホワイトのルーフと彩度の高いボディカラーとの組み合わせがカジュアルさを醸成。丸形ライトによる小さなグリルはランクル40を思わせます。
レクサスブランドでは4代目GSとLCが有名なところ。GSはレクサスデザインの特徴をより強く打ち出すため、スピンドルグリルを初めて採用、シャープなスタイリングが従来のCALTYとは違った印象を与えました。一方、評判のコンセプトカーを量産化したLCは、超流麗な面構成と前後ライト部のアクセントが特徴的。CALTYデザインの面目躍如といったスタイルです。
●現在も続く革新的スタイリングの提案
さて、最近になってもCALTYによるデザインは続々誕生しています。2018年のC-HRは、つい最近欧州スタジオによる2代目が公開されたばかりですが、基本となった現行型は北米デザイン。また、コンセプトカーFT-1から発展したGRスープラも。賛否のある超個性的デザインはたしかに日本車離れしたものです。
さらに同社のサイトを見ると、何とGR86や新型クラウンの名前も出てきます。関わり方は不明ですが「え、このクルマも?」と驚くばかり。ただ、北米拠点と言っても多くの日本人スタッフが在籍していますから、必ずしも外国人デザイナーというワケではありません。その点、実際の開発では「競作」「合作」などさまざまなパターンが行われているのでしょう。
さて、今回紹介できなかったクルマもまだまだありますが、これまでの「CALTY作品」を見ると、空力を意識した流麗なスタイリングが印象的でした。「それがアメリカらしさ?」などと思っていましたが、最新作のランドクルーザー250ではまた違ったイメージを打ち出しました。
その意味でも、今後のCALTYデザインに注目して行きたいですね。