この記事をまとめると
■トヨタ・クラウンにはこれまでのトヨタの常識を覆す戦略が数多く取り入れられている
■クラウンの変貌の背景には欧州メーカーが提案する「CASE」という考えが影響した
■クラウン専門店「THE CROWN」の誕生の裏には「クラウン群」という考え方がある
時代の要請に合わせて変わったクラウン
なんとも驚くことばかり。トヨタの第16代「クラウン」は、これまでのトヨタの常識を覆すさまざまな戦略に満ち溢れている。
クラウンは、言わずと知れたトヨタの代表的モデルだ。1960年代の高度経済成長期から、社用車であり、また日本最上級の乗用車として庶民にとっては憧れの存在であった。
そんなクラウンが「SUVに進化する!?」といったスクープ情報が2021年頃からメディアを通じて流れるようになった。ところが、登場した16代目はSUVどころか、クロスオーバー、セダン、スポーツ、そしてエステートという4車系に大きく進化した。
さらには、これまで国内市場を最優先してきた製品戦略を抜本的に見直し、海外市場にも展開するというクラウン史上最大の転換を、トヨタは決断したのだ。
驚きはこれだけではなかった。日本国内でクラウン専門店「THE CROWN」をオープンさせたのだ。