バッテリー載せ換え装置! FCVは27年に量産! 「いすゞ」がトラック&バスのEV化に本気だった (2/2ページ)

いすゞ初の量産BEV「エルフEV」も

 さらに注目は、今年3月のエルフのフルモデルチェンジにともない、いすゞ初の量産BEV(バッテリー式電気自動車)としてラインアップに加わった「エルフEV」。ディーゼル車とプラットフォームを共通化することで幅広いバリエーションも展開。従来のディーゼルのエルフの利便性をそのままに、仕事車をEVにスイッチすることができる。充電のポートは運転席側のボディ前方の足まわり部分にあり、乗用車のEVと同じ工程で充電することができる。

いすゞ・エルフEVのフロントスタイリング

 大型トラックもゼロ・エミッション。いすゞはホンダとの共同で燃料電池(FC)を用いた大型トラック「ギガFUEL CELL」を開発。ホンダがFC乗用車「FCクラリティ」で開発したFCパワートレインを現行ファイブスターギガに搭載。大型車のEV化を実現している。

 いすゞでは、今年中に公道実証実験を開始し、2027年には量産車両のデリバリーを目指している。これまで「バッテリーの充電時間や航続時間、バッテリー本体の重さを考慮すると大型トラックのEV化は難しい」といわれていたが、燃料電池という選択肢の登場で、早くも実現するかもしれない。

いすゞ・ギガFUEL CELLのフロントスタイリング

 バッテリー交換ソリューションEVision Cycle Conceptに続いて、いすゞはBEVフルフラット路線バス「エルガEV」も世界初公開。従来のディーゼル路線バスではエンジンの搭載スペースにより後部座席に段差が生じていた。このパワートレインを電動にすることでその段差を解消。車内移動の安全性を高めるとともに完全バリアフリーも実現している。さらにEV特有のスムースな加速と低振動・低騒音により、乗客の快適性も向上させている。

いすゞ・エルガEVのフロントスタイリング

 小型トラックはもとより、大型車、さらにはバスにまで導入されるいすゞのEV車開発。ジャパンモビリティショーでは出品されていなかったが、この春フルモデルチェンジした中型トラック「フォワード」のEV化も期待してもいいだろう。


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