「巨大トレーラーに煽られる」「4車線一気跨ぎ」でけっこう怖い! アメリカの高速を走るクルマが映画レベルにアグレッシブだった (2/2ページ)

車両の多い都市部でも速度レンジはかなり高い

 砂漠の真ん中で交通量が少なければまだいいが、ロサンゼルス市内や隣接地域といった都市部でも、渋滞していなければ80マイル程度の速度で走っている車種も珍しくない。車間距離を詰めながらそのような高い速度レンジで走っているので、渋滞などで停車するときも急制動気味に減速や停車するのが当たり前で、日本で運転するような感覚でブレーキングを行うと追突しそうになることもしばしばあった。

片側3車線のフリーウェイのイメージ写真

 都市部では片側4車線以上も珍しくないのだが、もっとも内側の車線を爆走していたかと思えば、出口付近で一気に4車線以上をまたいで移動し出口へ向かうクルマなど、都市部では日本で想像できないほどの高い速度レンジのなか、アクロバティックな運転をする人も多く、運転中は結構気が抜けないことも多いと思うのだが、聞く話では、地元の人は意外なほど運転中にほかのことをやる人も多いとのこと。ラッシュアワーなどで低速で流れているときなどに編み物をしながら運転する人もいるといったことも聞いている。

 あと日本ではあまりなじみのないシチュエーションでは、郊外の砂漠のなかにある片側一車線で交互通行の道路における高速走行。最高速度表示は筆者が走った範囲で時速65マイル(時速約104km)なのだが、一般的な流れで75マイル(約120km)、急いでいる車両では80マイル(約128km)ほどで走っていることもあるようだ。

 一本道とはいえアップダウンの起伏が大きかったり、カーブもあったりする。日本ではなかなか体験することない高い速度レンジで巡航するので、途中にある追い越しレーンのある区間で後続車両にバンバン追い越してもらえるようにわざと低速走行するようにしている。

片側一車線の砂漠地帯のフリーウェイ

 とにかく設定される最高速度も速いのに、実際に流れている速度レンジは都市部でもかなり高い。しかも、日本の首都高並みに車間距離は詰まっており、渋滞区間も多い。そんな状況なので、ひとたび事故が起きるとほぼ全損といっていいほどのダメージのケースが多い。

 しかも、荒天になっても速度や運転方法を改めるということもしないように見える。かつて自家整備が当たり前のころはエンジンオイルのドレンボルトの締め付けが甘いクルマも多く、車線の真ん中には漏れたオイルが溜まって黒くなっており、雨が降るとツルツル滑るのだが、お構いなしに文字どおりぶっ飛ばして路外へ飛んでいくことも珍しくなかった。

 いまでは、ディーラーなどで専門家が作業することが多くなったので、オイルだまりはなくなったようだが、雨天時の事故は日本の比でなく多いようである。

 筆者も歳のせいか、最近はとくに速度レンジが速くなってきているのが気になるようになってきた。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報