この記事をまとめると
■FIAの公認レースに出場するためには「ホモロゲーション」という型式認定が必要だった
■販売台数などの条件があることから、勝てるクルマが少なくなってしまい衰退した
■最近ではラリーの一部を除き、レース専用車をメインとしたレースが主流となっている
昔よく耳にした「ホモロゲーション」とは
ホモロゲーションとは、FIAの公認レースに出場するために必要な、自動車の型式認定のこと。
市販車ベースのツーリングカーレースの場合、レギュレーションで改造可能な部分と改造不可な部分が決まっているので、メーカー側は「だったら限定車を販売して、その条件をクリアしてしまえばいい」と考えるわけだが、FIAもそうした抜け道を放置せず、一定期間内に生産された台数に条件を課すようルールを作った。それをクリアしたクルマが、いわゆるホモロゲーションモデル。
たとえば、かつてWRCで一時代を築いたグループBは200台以上(12カ月)。レースでもラリーでも人気を博したグループAは5000台以上(12カ月)という条件だった。
しかし、ベースのホモロゲーションモデルの改良・進化が過熱するに従い、勝てるクルマが限られ、参戦を見送るメーカーが増え、車種のバリエーションが減少……。
そこで近年は、反対にベース車からの改造範囲を大幅に広げ、参加メーカー、車種を増やす方向に路線を変更したため、ホモロゲーションモデルの出番がなくなってきたというわけだ。