この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショーでは、アウトランダーPHEVのオーディオ特化車両を展示
■ヤマハのサウンドシステム「Dynamic Sound Concept」を搭載してるのが特徴だ
■今回展示されているコンセプトカー「D:X」にも搭載されている
市販化熱望! 凄いオーディオシステムがやってきた
ジャパンモビリティショーの三菱ブースには、12台(一般公開日)というさまざまなモビリティが展示されている。今回はそのうちの1台を筆者は体感してきた。それがヤマハのサウンドシステム、「Dynamic Sound Concept」を搭載したアウトランダーだ。通常のサウンドシステムとどう異なるのか?
ヤマハとのタッグはどうなっていくのか? このクルマからは三菱のオーディオの今後が見えてくる1台かもしれない。
純正プレミアムサウンドシステムトップレベルの完成度
ヤマハのサウンドシステム「Dynamic Sound Concept」を搭載したアウトランダー。ジャパンモビリティショーでそのサウンドを筆者は体感した。3分程度の体験時間だが、通常のカーオーディオとは音の良さが明らかに異なることを確かめるには十分な時間であった。
今回はジャズ系の楽曲と低音が特徴的なアップテンポの曲という2つの楽曲を試聴した。まずジャズ系の曲では中高音域がクリアに聞こえる澄んだ透明感溢れるサウンドを実感。シンバルを始めとした金属系の打楽器とピアノ、そして女性ボーカルなど、比較的高い音が多い楽曲だったが、音が割れてしまうということとは無縁な印象で、中音から高音への変化は伸びやかで臨場感あふれるものだ。
そして、次はアップテンポな楽曲だ。こちらは低音のビートが常に刻まれている楽曲であったが、低音を強くしたバスブースト時にありがちなビビり音などは一切せず、力強い低音を響かしていた。これは今回独自に行った車体の強化やデッドニングが効いているのだろう。曲中には中音域のサウンドが鳴るシーンもあったが、こちらもクリアに聞こえていた。これまでさまざまな純正プレミアムオーディオを聞いてきたが、それらと比べてもトップクラスの出来だと確信したオーディオシステムの体験であった。
9スピーカーから12スピーカーに
現在、アウトランダーでオプション設定されているハイエンドオーディオは9スピーカーとなっているが、今回展示されているアウトランダーは12スピーカーとなっている。スピーカーの数は単純に増やせばいいというものではない。もちろん、数はある程度必要であるが、低音、中音、高音とそれぞれに役割分担させることが重要だ。
迫力の低音と伸びやかな中音、そしてキレイにブレることない高音をそれぞれクリアに聞き取ることができるのは役割分担がキチンとしている証拠と言える。ここまでそれぞれの音域がハッキリと聞こえつつも、お互いを邪魔することなく上手く調和しているサウンドシステムはなかなかない。
日本市場での純正採用が待ち遠しい!
「早くアウトランダーでも純正採用してほしい」、そう感じたヤマハの「Dynamic Sound」だが、すでにヤマハのサウンドシステムはインドネシア市場で販売されている「Xフォース」などで三菱の量産モデルに採用されている。また、今回未来のデリカD:5をイメージしたコンセプトカー「D:X」が初披露されたが、このコンセプトカーにもヤマハの新世代オーディオシステムが採用されている。
このような背景を考えると日本市場の三菱量産モデルにヤマハのサウンドシステムが採用される日も近いかもしれない。これだけ臨場感と透明感を両立できるサウンドシステムならば、車内で過ごす時間もより楽しいものになるはず。その体験が日本の公道で出来る日が楽しみだ。