ハイエースのサイズはどのくらい?
現行モデルとなる5代目ハイエースは歴代モデル同様、幅広いボディバリエーションが用意されています。
5代目ハイエースはワゴンに力が入れられていた3&4代目とは異なり商用車がメイン。その商用車は4ナンバーと1ナンバーが用意されボディ長やボディ幅、ルーフ形状など複数の仕様が設けられました。
バンの全長は4695mmと4840mmのロングボディ、5380mmのスーパーロングボディをラインアップ。4ナンバー車の荷室空間ですらクラストップレベルの3mを確保しています。
またリヤホイールハウス左右間も先代とくらべ拡大。商用車に求められる実用性や使い勝手、荷載性などが向上しました。
商用車として圧倒的な機能性と耐久性を有していることで国内はもちろん、世界中で高い人気を誇るモデルとなっています。
ハイエース ワゴンとは
アルファード/ヴェルファイアなどミニバンが充実したことで現行モデルは商用車中心のラインアップとなりましたが、それでも乗用モデルを設定しています。
ハイエース ワゴンのサイズ
乗用モデルはワゴン(グランドキャビン含む)と2ナンバーのコミューターを用意。ワゴンは10人乗り、コミューターは14人乗りとなり、ともにフロア形状は標準でボディ幅はワイド。ハイルーフとミドルルーフを用意しました。
ハイエース ワゴンのタイプ別サイズ比較
ハイエース バンとは
4代目とは異なり商用モデルが中心となった現行モデル。ボディ幅やルーフ形状、フロア形状など多彩なバリエーションを誇ります。
ハイエース バンのサイズ
バンは大きくわけてスーパーGLとDXに分類。ボディ長はロングとスーパーロング、ボディ幅は標準とワイド、ルーフ形状は標準とミドル、さらにハイルーフを用意。ワゴンと異なりフロア形状が標準だけでなくタイヤハウスの張り出しがないジャストローを備え、定員は2/5人乗り、3人乗り、3/6/9人乗りなど多彩なバリエーションがラインアップされました。
ハイエース バンのタイプ別サイズ比較
ハイエースの特徴や魅力
室内スペースが広く機能性抜群
ハイエースといえば商用車として、機能性が高い室内空間を備えていることが特徴です。
現行モデル(バン標準ボディ)の室内スペースを見ると荷室長は3000mm(スーパーロングは3540mm)。リヤシートを使用しているときでさえ1855mm、リヤシートを折りたたむと2470mmの荷室長となります。
また荷室高は1320mm(ミドルルーフ:1390mm/ハイルーフ:1590mm)、荷室幅は1520〜1545mm(ワイドボディ:1705mm)。
バンのシート配列は1列シートの3人乗り、2列シートの2/5人乗りと3/6人乗り、3列シートの3/6/9人乗りがラインアップされています。
またフロアも床面を低く抑えた標準フロアに加え、タイヤハウスの張り出しがないジャストローを用意。ジャストローは床が二重構造となっているため床下に収納スペースが設けられました。
事故に備えた最新技術が搭載
商用車といえども安全性能が求められるようになったこともあり、ハイエースの先進安全装備も進化しています。
2017年のマイナーチェンジで現行モデルはトヨタの衝突回避支援パッケージ”トヨタセーフティセンスP”を追加で装備。
衝突被害軽減ブレーキをはじめパノラミックモニター、パーキングサポートブレーキなど最新の安全デバイスには及ばないものの予防安全と衝突安全に関する多彩な機能が装備されました。
高出力かつ低燃費
現行モデルに搭載されるパワーユニットはガソリンおよびディーゼルの直4エンジン。ガソリンエンジンは1TR-FE型2リッターおよび2TR-FE型2.7リッターの2タイプ。
ディーゼルエンジンはデビュー当時、2KD-FTV型2.5リッター直噴ターボでしたが2017年のマイナーチェンジで1GD-FTV型2.8リッターコモンレール式ターボエンジンに変更されました。
同エンジンは最高出力151馬力(111kW)、最大トルク30.6kgm(300Nm)を発揮。力強いパワーとトルクを発揮するだけでなく燃費性能も11〜12.5km/L(WLTCモード)と優れた性能を誇っています。
またDPR(排ガス浄化装置)や尿素SCRシステムを備えたことで、クリーンな環境性能も合わせて実現しました。
スライドドア・スマートキー対応
商用車メインの現行モデルではあるものの、快適装備も数多く用意されています。そのひとつがスマートエントリー。
携帯していればドアハンドルのスイッチを押すだけでドアの解錠・施錠が可能。始動はブレーキを踏むだけでエンジンスイッチを押すだけでスタートできます。
また、キーに装備したスイッチによるスライドドアの自動開閉も可能。そのスライドドアはイージークローザー付きのため軽い力で開けることが可能です。
シートアレンジの幅が広い
商用モデルがメインとなった現行モデル。とはいえシートをゆったりと配置し、乗員の快適性にもこだわっています。
商用モデルとなるバンのシートアレンジも多彩で、運転席&助手席を倒しくつろぐことができる“フロントフラット”。仕事の休憩中などに身体を横にして休むことができる“オールフラット”。積荷が多いときなどに便利な“リヤシート折りたたみ”などのアレンジを備えました。
そんなシートアレンジをしやすくしているのが折りたたみリヤシート。バンの2/5人乗りと3/6人乗りには固定具を使うことなく折りたたむことができるシートを配したことで、アレンジしやすくなっています。またリヤシートには折りたたみ機能に加え、スライド機能も装備しました。
盗難防止システム搭載
現行モデルは国内外で高い人気を誇りますが、その影響はプラスのみではなくデメリットも。2007年から7年連続で盗難被害ワースト1のモデルとなってしまうほど自動車窃盗団からの人気も高めてしまったのです。
もちろんトヨタも盗難に対して手をうたないわけではなく、2012年中期以降のモデルにはイモビライザーをはじめとする盗難防止装置が搭載されました。
具体的にはエンジンの始動は正規キーのみで対応。スマートキーやワイヤレスキーによるワイヤレスロック/アンロックに連動して、自動的に盗難警報システムをオン・オフするオートアラームも装備しました。
まとめ
知名度のわりに自動車メディアで取り上げる機会が少ないハイエース。あらためて深掘りするとビジネスユースで圧倒的な人気を誇るのがよくわかります。
現行モデルは登場からすでにまもなく20年。次期モデルはBEVになるなどの噂が飛び交っていますが、いずれにしても商用バンに求められるニーズを徹底的に汲み取ったモデルになるのは間違いないでしょう。