一例として神奈川県警が負担する信号関連の電気代は8億円
さて、誰もが実感しているように、為替や燃料費の影響で電気代は高騰している。当然ながら、信号機や街灯についてもその影響を受けてしまう。信号機の電気代は1.5倍にもなってしまうという試算もあるようだ。
信号機の消費電力は仕様によっても異なるため、一機あたりの電気代を求めるのは難しいが、報道によると約9500カ所の信号機を管理している神奈川県警の信号機関連の電気料金負担は年間8億円にもなるという。単純計算すると1カ所あたり8万円強の電気代がかかっていることになる。
LED化すれば電気代は抑えられると考えてしまうが、神奈川県県警の予算を見ると、信号機のLED化などに伴う施設更新に関わる年間予算は約15億円となっている。施設を入れ替えた上で元を取るには、それなりに時間がかかりそうだ。
余談めくが、横断歩道などの道路標示のメンテナンスも警察の担当。交通量が多い道などでは横断歩道の表示が摩耗により消えかかってしまっていることもあるが、そうした場合は最寄りの警察署に相談するといい。
こちらも同じく神奈川県警の年間予算を参照すると、各種標識や道路表示の補修にかかる経費として約18億円が計上されている。補修にもけっこうなお金がかかってしまうのであった。
これらすべて、もともとは国民の納める税金なわけだが、安全な交通環境に必須の道路インフラを維持・整備は警察の担当というのが基本となっている。