この記事をまとめると
■約63%が「無理な割り込みをするクルマが多い」、約77%が「ウインカーを出さないクルマが多い」と感じている
■割り込みと車線変更に明確な線引きはないが、ウインカーの有無と車間距離で割り込みと判断される場合がある
■「ちょっと強引だったかも」と思ったときは手を挙げたりサンキューハザードを点けたりなどのコミュニケーションを大切に
割り込みと車間距離には明確な線引きはない
JAFが実施した交通マナーに関するアンケートによると、約63%の人が「無理な割り込みをするクルマが多い」と答えており。「ウインカーを出さずに車線変更や右左折するクルマが多い」と答えた人も約77%にのぼる。
十分な隙間がない場合に強引に割り込むなどの行為=進路変更禁止違反は、いわゆるあおり運転「妨害運転罪」に相当する項目のひとつでもあるので、割り込みは当然禁止事項だ。
とはいえ、割り込みと車線変更に明確な線引きはなく、両者の主観で決まってしまう面もある。ただひとついえるのは、ウインカーの有無とそのタイミング、そして車間距離によって割り込みかそうでないかが変わるということ。
ウインカーを出さないで車線変更するのは論外として、ウインカーを出した直後に進路を変更しはじめるのも割り込みと捉えられても仕方がない。進路変更時のウインカーは3秒前に出すのがルールなので、まずは早めにウインカーを出すことが肝要だ。
もうひとつは、移動しようとしている車線側の車間距離。
理想的にいえば、クルマ2台分ぐらいのスペースが空いていれば、スムースな車線変更を行えるが、クルマ1台分ぐらいの車間距離しかないところに、ノーズをぐいぐい入れていくと、「割り込まれた」という印象になりやすい。
隣車線の後続車との距離は、通常ドアミラーで確認するが、ひとつの目安として、ドアミラーに後続車の前面すべてが映っていて、しかもその面積がドアミラーの2分の1ぐらいのサイズなら、自分のリヤバンパーから後続車までの距離は、ちょうどクルマ2台分ぐらいだと思えばいい。
それより後続車が大きくミラーに映っている場合、たとえばドアミラーに後続車の前面が欠けることなく映ってはいるが、クルマの幅がドアミラー一杯に映っているようだと、自車と後続車の距離は半車身(2m)ぐらいしかないので、この距離で車線変更をしたとすると、強引な割り込みとジャッジされる可能性はある。
また、合流地点では加速車線の先頭まで進み、一台ずつ交互に合流する「ファスナー合流」をするのが基本だが、先頭まで進まず手前で合流したり、一台ずつ交互ではなく二台続けて合流したりすると、「割り込み」と思われがちなので、合流地点では先頭で一台ずつ交互に、というルールを遵守すること。
もちろん、早めにウインカーを出すことも忘れずに。
そして、「ちょっと強引だったかも」と思ったときは、片手を挙げるなり、サンキューハザードを点けたりして挨拶しておくと、イライラした感情になりにくいので、ちょっとしたコミュニケーションも大切に。