この記事をまとめると
■2023年全日本ラリー選手権第8戦が開催されコバライネン選手が今季5勝目を獲得
■2023年のJN1クラスは車両規則を一新してナンバーなしのマシンで争われている
■JN1クラスの参戦費用は嵩むがトップカテゴリーとしてプライベーターチームにも魅力的
車両規則を一新したJN1クラス最終戦には10台がエントリー
2023年の全日本ラリー選手権は早くも最終戦を迎え、10月13〜15日、岐阜県高山市を舞台に第8戦「ラリーハイランドマスターズ」が開催。注目を集めたJN1クラスでは、シュコダ・ファビアR5を武器に、すでに2連覇を決めているヘイッキ・コバライネン選手とトヨタGRヤリスJP4-RALLY2を駆る勝田範彦選手が激しいバトルの末、コバライネン選手が今季5勝目を獲得した。
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それにしても2023年のJN1クラスは車両規則を一新し、国際規定モデルのRally2/R5仕様車に加えて、大幅な改造を認めた国内独自規定モデルのJP4車両も対象にするなど、ナンバーなしのラリーマシンで争われることとなったが、設立1年目から筆者の予想以上に充実したメンバーが顔を揃えていた。
まず、国際規定モデルで言えば、前述のとおり、コバライネン選手がファビアR5で参戦したほか、福永修選手がシュコダ・ファビアR5 Evo2、今井聡選手がシトロエンC3 R5、金岡義樹選手がシュコダ・ファビアR5で参戦。
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一方、国内規定モデルに関しては、トヨタGAZOOレーシングWRJがRally2規定に合わせて開発中のトヨタGRヤリスJP4-RALLY2を勝田選手の主力モデルとして投入したほか、スポーツATのDATを搭載したGRヤリスGR4 Rally DATで眞貝知志選手が参戦。さらにスバルもS4ベースのニューマシン、スバル・ラリーチャレンジ2023を開発した。
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残念ながらテスト中のアクシデントを受け、スバルとしての活動は終了したが、スバルチームアライがWRX S4を引き継ぎ、第7戦のラリー北海道より新井敏弘選手が参戦したことは記憶に新しい。
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そのほか、複数のプライベーターチームも独自に開発した国内規定のJP4モデルで参戦しており、ラックスポーツが松岡孝典選手を起用してGRカローラで参戦したほか、ZEUSオートモーティブクラブスポーツが柳澤宏至選手を起用してGRヤリスで参戦したこともあって最終戦のラリーハイランドマスターズにはJN1クラスに計10台が参戦していた。