4輪に負けず劣らず2輪もスゲー! ジャパンモビリティショー2023で激熱2輪車を色々発見した (2/2ページ)

現在と未来の間にあるすぐにでも実現可能な近未来2輪モビリティ

スズキ

 思わず目を引くようなコンセプトモデルも楽しいが、すぐそこにある未来、現実を感じさせてくれるプロポーザルというのもモビリティショーの醍醐味にほかならない。スズキは2&4輪すべてにおいてそうした方向性を貫き、コンセプトモデルすら地に足の着いた開発を示しているように感じられた。

 たとえば、2003年に5万9800円というスズキらしい戦略的な価格で発売されたチョイノリを、電動化した「eチョイノリ」。とかく航続距離が取りざたされる電動モビリティに対し「ちょい乗り」という逆方向からのアプローチは、初代チョイノリ同様に潔いコンセプトといえよう。

スズキeチョイノリのフロントスタイリング

 また、電動化したことによりシート下に収納スペースを用意するなど、商品価値の進化もある。ちなみに、フロントフェアリングやボディパーツも初代の金型をできるだけ流用するなど、エコを意識したところも評価できよう。市販化も確実と思われる。

 一見すると奇をてらったコンセプトマシンに見える「MOQBA(モクバ)」だが、4輪4足走行というのは以前からユニバーサルデザインの世界では未来の移動を担うものと捉えられてきた。移動困難な方が階段や不整地などを気にせず動きまわれるというのは、これまであったようでいて、実物はなかなか現れなかったものだろう。

スズキMOQBAのフロントスタイリング

 さらに、立ち乗りモードやごみ収集モードといったバリエーションが加わり、既存のコンセプトそのままでないところも評価すべきではないだろうか。

カワサキ

 いち早く電動、およびハイブリッドスポーツバイクを発表してきたカワサキだけに、さらなる新機軸を期待していたが、ノスタルジックなモデルの復活や周年記念モデルの展示に終わったのはいささか寂しいところ。

 それでも、一部のカワサキファンはNinja生誕40周年モデルとして以前のカラーリングをまとったZX-10RやZX4-RRの姿に胸躍るであろうし、オールドファンにはメグロS1という名前が復活したことが喜ばれるかもしれない。

カワサキZX-10Rのフロントスタイリング

 また、デュアルパーパスモデルKLX230の参考出品も同ジャンルの衰退著しい国内市場にとっては朗報に違いない。カワサキらしく、随所に堅実な作り込みがなされ、発売されたら飛びつくユーザーは決して少なくないだろう。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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