レクサス唯一のミニバンにして最高額車LMは「2000万円」也! この超高級車にライバルは存在するのか考えてみた (2/2ページ)

実質ライバルは不在だろう

 LMの売り方を販売店に尋ねると、販売会社によって異なっていた。「一定の期日までに購入を希望したお客さまのなかから抽選で決める」「受注は申し込み順で、抽選は行わず、いまの納期は1年半から2年くらい」「以前から購入希望のお客様が多く、2024年3月までの生産枠はすでに埋まった」という具合だ。いずれにしても簡単に買えるクルマではない。

レクサスLM走り

 そして、今後は3列シート仕様も登場する。まずは2列シートを発売して、後席を重視する新たな高級車のイメージを定着させ、その後に3列のミニバンタイプを発売するわけだ。そうしないとレクサスのブランドイメージにも良くない影響を与えてしまう。

レクサスLMの後席空間

 レクサスLMのライバル車は実質的に不在だが、機能と用途を合理的に考えると、職業ドライバーが運転する後席の居住性を優先させた車種になる。レクサスならLS500hエグゼクティブ4WD(1758万円)だ。LMに比べて天井は低いが、セダンだからフォーマルな雰囲気と、適度な囲まれ感が生み出す落ち着いた心地よさが魅力だ。

レクサスLS(5代目)のフロントスタイリング

 そのほかの日本車では、トヨタ・センチュリーセダンタイプ(2008万円)と、センチュリーSUVタイプ(2500万円)程度になる。強いて挙げれば、アルファード ハイブリッド エグゼクティブラウンジ 4WD(872万円)も含まれる。

トヨタ・新型センチュリーのフロントスタイリング

 今の日本車メーカーは、トヨタを除くと軽自動車に力を入れる傾向が強い。そのために高価格車は削られ、1000万円以上はレクサスを含んだトヨタの独壇場になっている。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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