災害情報発信チーム「特務機関NERV」はなぜ「三菱アウトランダーPHEV」を選んだのか? 災害に強いクルマに必要な条件とは (2/2ページ)

どんな状況にも対応するクルマはこれしかない

災害対策車両は動く災害情報発信局

 ジャパンモビリティショーでは、三菱からの車両提供によって導入された四号機が展示されている。参号機が展示されないのは会期中の、”もしも”の災害に備えるためだという。

 ラゲッジスペースには、「内閣府 準天頂衛星システム戦略室」から貸与された衛星安否確認サービス「Q-ANPI」や、スターリンク衛星を利用したインターネットシステムなどが搭載されていて、あらゆる状況でも通信環境を確保し、情報の受信と送信ができるような機材が用意される。

三菱アウトランダーPHEV 特務機関NERV仕様車

 また、車内には情報発信を行う職員たちの食料なども用意されている。まさに「動く災害情報発信局」といった仕様になっているのだ。

ごっこ遊びが災害情報のスペシャリストに

 特務機関NERVは自然災害の多い日本において、今や重要な役割を果たしていると言える。

「当初は地震に関する情報のみだったんですが、現在は火山や年々増えつつある水害に対する対応や水位データの情報発信もしています。さらに、気象庁の検討会で委員としても参加しているんです」。

 そんな風にサラッと語った石森さんだったが、その必要性は一般人はもちろん、行政も重々感じているということだろう。

特務機関NERV 石森氏

 また、法人企業向けサービスとして二次配信も行っていて、アプリ、X(旧Twitter)も含めて、今や特務機関NERVは必要不可欠なライフラインの一部と言っても過言ではないだろう。そんな彼らが、どんな状況でも情報発信が出来る体制を整えておくのは、社会にとって重要だ。それを支えるのが、アウトランダーPHEVでもある。

特務機関NERV 石森氏

 さらに現在では、特務機関NERVへの社会科見学も行われているという。未来を担う子供たちにとって特務機関NERVは、人々や社会に欠かせない組織であるという認識が、こうした活動を通じてさらに広がっていくかもしれない。日本は災害大国でもあるので、もしもに備えるという認識は大切だ。

「我々には、未来により良い防災情報システムを残していく義務があるのです」

 石森さんは淡々と語っていたが、その姿には、日本の安心と安全を背負う責任感に満ちた雰囲気が漂っていた。

特務機関NERV 石森氏

災害対策車両を参考にする団体も

 最近全国の各自治体や機関では、特務機関NERVが災害に備えて、アウトアンダーPHEVを導入しているということで、道路公団や各地方自治体などが同じように災害対策車両を参考にするという例も増えているという。

三菱アウトランダーPHEV 特務機関NERV仕様車

 クルマは気軽に増やせるようなツールではないが、「特務機関NERVが導入しているなら、アウトランダーPHEVという選択は予算の無駄遣いではない」という声まで最近はあるそうだ。

 高い悪路走破性を誇るSUVでプラグインハイブリッドというパッケージは、三菱が世界中の自動車メーカーに先駆けて実現した、たしかな信頼性がある。災害に備える上で、これ以上に最適なクルマはないだろう。自然災害は年々脅威となりつつあるので、災害に備えるために、特務機関NERVのアウトランダーPHEVをベースとした災害対策車両を、参考にする車両は増えていくかもしれない。

三菱アウトランダーPHEV 特務機関NERV仕様車


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
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