だんだん「手放し運転」が当たり前の時代がきたぞっ! いまある「ハンズオフ車」の機能と使える度をまとめてみた (2/2ページ)

日産とスバルをトヨタが猛追! 先駆者BMWも存在感を見せる

 トヨタとレクサスは、MIRAIとLSに「Advanced Drive」搭載車を2021年4月に設定した。センサーとしてついにLiDERを用いているのが特徴で、車速は速度標識のプラス15km/hまで設定で可能であり、最高速度は120km/hに制限される。こちらもハンズオフ機能のほか、分岐や車線変更、追い越しなども支援可能となっている。

トヨタ・MIRAI「Advanced Drive」(2代目)のフロントスタイリング

 さらに、0~40km/hの渋滞時に一定の条件を満たすとハンズオフが可能になる機能が、2022年1月のノア/ヴォクシー以降、クラウン、アルファード/ヴェルファイア、センチュリーなどに設定された。いよいよ待望のファミリー向けミニバンにもこうした技術が装備されるようになったわけだ。

トヨタ・アルファード(4代目)の走行写真

 ご参考までに、ハンズオフだけでなく、自動運転レベル3に該当するアイズオフすなわち周囲の監視までも不要とした「トラフィックジャムパイロット」と呼ぶシステムを量産車として世界で初めて搭載したホンダ・レジェンドが、2021年3月に発売されたのだが、残念ながら日本では販売終了となったこともお伝えしておこう。

ホンダ・レジェンド「Honda SENSING Elite」(5代目)のフロントスタイリング

 海外勢で注目すべきは、「駆けぬける歓び」をスローガンとして掲げる一方で、こうした機能にも力を入れているBMWだ。じつは2019年7月に、日本国内向けで初めてハンズオフ機能を導入したのも、なにをかくそうBMWだった。X7を皮切りに、以降、続々と他モデルにも展開され、いまや大半の車種に搭載されるほどとなっている。

BMW・X7のフロントスタイリング

 作動条件としては、前走車が存在して車速60km/h以下の高速道路に限られる、渋滞運転支援機能となる。

 システムとしては、車両周辺監視用、中距離検知用、長距離検知用の3つの単眼カメラを備えているのが特徴で、これにより正確な車線維持や、より遠くまで視野角の広い危険予測を実現している。さらに、カメラとレーダーが互いに補完し合うことで、濃霧や豪雨などの悪天候時でも、前車のさらに前の車両までを検知可能としている。

BMWの先進安全運転支援機能「ハンズオフ機能」を作動している写真

 当初は機能を使う際にはスイッチを押す必要があったり、前車との車間距離に段階が設けられていたところ、いまやすべて自動とするなど、短い期間でより実際の使われ方に合わせて独自の視点で進化をとげしている点も特筆できる。

 なお、ここで挙げたのは2023年10月の時点において日本で正規販売されている車種についてであり、海外ではほかにもハンズフリー(ハンズオフ)機能を実現している例がいくつかあることをお伝えしておこう。


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