アコードの復活の一方でカムリは終売! 新規車種のリリースよりも圧倒的に難しい「車名の継続」 (2/2ページ)

新規車種を作るよりも継続は難しい

 トヨタではカムリのほか、クラウンでは70年近く、カローラで60年近く同車名にてラインアップを続けている。同じ車名で長期間ラインアップを続けているモデルは、世界的にもそう多くない。それは作り続けることが大変難しいのである。

「聞いたところでは、新世代モデルを開発するときには、過去モデルのDNAをいかに引き継ぐのかで苦労するそうです。社内的にも過去に開発した人たちに参考意見を聞くなど調整も大変だとのことです。新規車名で開発すれば、過去はないのでよほど簡単だとも聞いたことがあります」(事情通)。

トヨタ・カローラシリーズの4台並び

 とはいっても、クラウンやカローラでは歴代コンセプト、つまりセダンとしてラインアップを続けてきたことで、ユーザーの高齢化を招いてしまっている。そのため最近では、クラウンならクロスオーバーやスポーツなど、カローラではツーリングやスポーツ、クロスなど、時代にあった多品種構成をとってラインアップを継続しているのである。

「継続は力なり」、これは日本人なら誰でも知っているはず。「復活」というのはセールスキャッチコピーとしてはいけるが、なぜ継続できなかったのかということと、なぜ復活させたかについて疑問は残ってしまう。アコードの復活を喜ぶ一方で、今回のカムリの日本国内終売には一抹の寂しさを感じてしまう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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