この記事をまとめると
■2024年には計5社から軽商用EVが販売される予定となっている
■燃料費高騰や騒音問題を考慮すると、EVの商用利用はメリットが多い
■メリットが多い反面、車両価格が高価なのが今後の課題と言われている
2024年以降は軽商用車の普及が急速に拡大するかも!?
2022年には日産サクラ/三菱eKクロスEVという軽EVがデビュー、大いに注目を集めたことで「軽EV元年」と呼ばれた。そして、来る2024年は「軽商用EV元年」となるかもしれない。
現在のところ、軽商用EVは三菱ミニキャブ・ミーブが孤軍奮闘しているわけだが、2023年度内にはトヨタ・ダイハツ・スズキが共同開発したハイゼットをベースとした軽商用EVが発売される。さらに、2024年春にはホンダから「N-VAN e:」がローンチされることも発表された。
軽商用1BOXというのは、ラストワンマイルと呼ばれる宅配業務の最終区間で活用されることが多く、そうしたシチュエーションを考えると、EV化というのはメリットが多い。
EVというのはアイドリングによるロスがエンジン車よりも小さいため、配達業務でのエネルギーの無駄遣いが自然と抑えられることが期待できる。
また、走行ノイズがエンジン車に対して圧倒的に静かなため、住宅街の走行でも騒音の発生が少なくなるのはメリットであるし、ドライバーの業務環境改善という点でもEV化が歓迎されるところだ。
さらに、昨今の燃料高騰が加速するトレンドであることを考えると、圧倒的にランニングコストを抑制できるEVというのは経営的な視点でもメリットが大きい。
ラストワンマイルに限った運用であれば、ある程度はルートが読めるのでEVの課題である電欠という点においても対応しやすいという指摘もある。
しかも、トヨタ・ダイハツ・スズキが共同開発している軽商用EV、ホンダN-VAN e:とも200km以上の一充電航続距離を目標としている。ラストワンマイルの配達を担うツールとしては、ほとんど理想的なソリューションといえる。