日本よりも韓国のほうがGM車を見かけることが多い
韓国とアメリカでは、2012年に米韓FTA(自由貿易協定)が発効している。そして、発効後数年間の移行期間を経て、いまでは自動車の輸入に関する関税は両国で撤廃されている。そのため、韓国からはビュイックやシボレーブランド車の一部を生産しアメリカへ出荷し、逆にアメリカなどで生産される、おもにシボレー車が韓国へ輸入され販売されている。日本でもキャデラックやシボレー・コルベット、同カマロが輸入販売されているが、ソウル市内では、シボレー車がかなり走っているので、日本より結果的にGM車を多く見かける。
かつては中国製クロスオーバーSUVもビュイックブランドとしてアメリカで輸入販売されていたが、いまの政治状況では、中国からの輸入販売はしばらく厳しいだろう。
日本でも、日系ブランドでありながらインドネシアから輸入されているトヨタ・タウンエースといった、海外生産された日本車も珍しくなく、それほど騒ぐことでもないと思われるだろうが、ジープを除くクライスラー系ブランドでは、右ハンドル車はオーストリア生産になるとして、日本のアメリカ車ファンはおおいにザワついていた。また、ジープ・レネゲードはイタリアの工場で生産されているとされ、これもアメリカ車ファンの間ではビミョーな感じになっている。
かつては、ランチア・イプシロンが「クライスラー・イプシロン」として輸入され、アメリカ車、イタリア車両方のファンから距離を置かれたこともあった。アメリカのファンよりも、日本のアメリカ車ファンのほうが原産地、つまり「MADE IN USA」に強いこだわりを持っていると感じる。
※写真はランチア・イプシロン
GMコリア製で何か問題があることはないだろう。しかも、まず日本に輸入されていないので筆者が所有して乗ることもまずない。だけどGMコリア製となるとなんか冷めた目で見てしまう自分を心の狭い人間と自己批判しながら、やっぱり気になるとも思ってしまっている。