この記事をまとめると
■昔の450ccや600ccの小型車は白いナンバーが取り付けられている
■しかし現代の基準では軽自動車規格に属するのにどうしてナンバーは白いままなのか
■軽規格に準ずるために整備しなければいけない場所が多いため滅多にやらない
軽が360cc時代の普通車には450ccや600ccのクルマがあった
旧車イベントや古いクルマの記事を見ていると出てくるのが、450ccや600ccのクルマ。軽自動車が360cc時代のもので、維持費などは安くなくていいから、ひとクラス上の走りやパッケージングが欲しいユーザーに向けて用意されていたもの。スバル360にもスバル450があったし、ホンダのN360にもN600があったりした。今でもジムニーに対して、ジムニーシエラがあるので、定番的なラインアップ手法と言えるだろう。
しかし、疑問に思うのが、軽自動車規格が360ccの時代には450ccなどは排気量が超えてしまうため、普通車扱いというのはわかるが、今の規格はご存じのように660ccなので、軽自動車扱いにならないのかということ。そうすれば、維持費なども安く済んでいいと思うのだが。
実際は、いつまで経っても普通車のままだ。理由は、クルマというのは新車当時の法律が適応されるからで、450ccのクルマは360ccを超えているから普通車ということになる。ワタクシが所有しているFIAT500(古いほう)も、通りがかりの人に「なんで黄色いナンバーじゃないんだ!?」とよく聞かれる。これも同じで、新車で輸入されていた当時は360ccだったので、500ccだといわゆる白いナンバーになる。
ほかの安全装備なども同じ解釈で、もし最新のものを付けなくてはならないとなったら大改装もしくは廃車にするしかなくなってしまう。シートベルト、ヘッドレストなどあくまでも当時の基準で車検時はチェックされる。
逆を言えば、じつは当時は軽自動車でなくても、660ccに入っていれば黄色のナンバーを付けることは不可能ではないし、実際にやった猛者もいる。ただ、現在の基準に合わせなくてはならないし、場合によっては公的試験を受ける必要も出てくるので、手間を考えると、実際にはやる人はほぼいない。また、旧車に黄色ナンバーがまったく似合わないだけに、付けれたとしても付けたくないというのが正直なところだ。