この記事をまとめると
■工場で作られた自動車はナンバープレートが付いてない状態でディーラーへ届けられる
■敷地の狭いディーラーでは路上でクルマを降ろして運び込むことになる
■車検のないクルマが公道を走るのは厳密には違法行為だ
路上で検切れ車を自走させる場合「仮ナンバー」が必要
ディーラーは販売拠点となるだけに、新車を中心にして日々車両が届けられる。届ける方法としては、他店舗からの回送などでない限りは、キャリアカーに積んでメーカーのデポから配達される。この流れはクルマに限ったことではなくて、物販ならどこでも仕入れて売るので同じだ。
ただ、気になるのが車両を下ろすのをディーラー前の公道でやっているということで、けっこう目にする光景だ。新車の場合、ナンバーは付いていないし、中古車だと車検が切れている可能性もあるだけに、法律的にはどうなのだろうか。
結論から言うと、ナンバーの付いていない、もしくは車検が切れたクルマがわずかとはいえ、公道を走るのは厳密には違法だ。ただし、いちいち取り締まるのは警察にとって面倒だし、ディーラー業務にも差し支えてしまう。ディーラーには1枚で複数台を使いまわせる仮ナンバーの一種、回送運行許可番号標(ディーラーナンバー)があるので、未登録だったり、車検が切れていたりする場合はそれを装着すれば合法になる。本来はそれをいちいち付ける必要があるが、公道を走るのはほんの数メートルなので面倒だし、警察もその点はわかっているというのはあるだろう。
広い敷地のディーラーで積載車やキャリアカーが入れられるのに公道で積み下ろししているのはどうかと思うが、狭いディーラーは店舗前で下ろすしかないのは事実。迷惑な場所や時間でなければ、目くじらを立てるものでもないだろう。
また、ドライバーによると、交通量の少ない夜に作業するなど、細かな配慮をしているとのことなのでなおさらだ。