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「R」でさえもメジャーに感じる! NSXの見かけたら奇跡レベルの「激レア」グレードたち (1/2ページ)

「R」でさえもメジャーに感じる! NSXの見かけたら奇跡レベルの「激レア」グレードたち

この記事をまとめると

NSXの15年間における総販売台数は約7400台ほどと言われている

■Rをはじめ、タイプSやタイプTなど派生モデルも多数存在するが数は少ない

■数百台しか売れなかったレアモデルから1台のみの販売に留まった激レアモデルを紹介する

永遠の名車「NSX」に存在する激レアモデルたち

 現行FL5型シビック・タイプRが世界的な人気となり、日本国内ではいまだに受注ストップという状況が続いています。いまやホンダのスポーツモデルを象徴する存在となった「タイプR」ですが、そのルーツを辿っていくと、1992年に登場したNSX-Rに遡ります。

 NSX-Rは、ホンダ初の量産スーパースポーツである初代NSXをベースに徹底的に走りを磨いたモデルでした。そのNSX-Rの開発思想を他車種に反映させて1995年に誕生したのがDC2型インテグラ・タイプRで、その後にタイプRシリーズはシビックにも設定され、現在に至っています。

 初代NSXは1990年から2005年まで15年間にわたって販売されましたが、このNSX-R以外にも、さまざまなスペシャルモデルが設定されました。なかにはNSX-R以上に販売台数の少ないレアな車種もあったのです。そんなNSXのスペシャルモデルたちを、発売された時系列に沿って紹介していきましょう。

 1990年9月に発売された初代NSX(NA1-100型)は、単一グレードで登場しました。ラインアップは5速MTと4速ATの2モデルで、スーパースポーツでありながら2ペダルの4速AT車が設定されていたことは、NSXの特徴のひとつ。30年以上が経過した現在では、技術の進歩もあってスーパースポーツの世界でも2ペダル車は当たり前になっています。

 前述のように、1992年には最初のスペシャルモデルであるNSX-Rが発売。5速MT車をベースにエアコンなど快適装備を徹底して排除したことで120kgもの軽量化を実現。エンジンはクランクシャフトやピストン、コンロッドといったムービングパーツの重量精度を高めたことでレスポンスの向上を図り、サーキットにおける運動性能を高めています。ボディカラーのチャンピオンシップホワイトや、MOMO製ステアリング、チタン製シフトノブ、RECARO製バケットシートといったNSX-R専用装備は、その後のタイプRシリーズにおいても定番となりました。

 また、ベースモデルのNSXは、毎年のように小変更を重ねてNA1-110型、-120型へと進化を続けていきます。そして、最初のビッグマイナーチェンジが行われたのが、1995年に登場したNA1-130型でした。全車に電動スロットル制御システムの「DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)」が搭載されたほか、4速AT車にはマニュアル感覚でのシフト操作が可能な「Fマチック」を採用。そして、全車にエンジンベイやフロントピラーなど、ボディのさらなる強化が図られました。

 このボディ強化によって誕生したのが、脱着式ルーフを備えた「NSXタイプT」です。キャビン上部のアルミ製ルーフを取り外し可能としたNSXタイプTは、ルーフを外した際もBピラーが残るため、ボディ剛性の低下を最小限に抑えながらオープンエアを楽しめる点はNSXらしいところ。この取り外したルーフは、運転席背後のガラスハッチ内に反転して収納できる点も非常にスマートといえます。

 ところで、なぜ脱着式ルーフを備えるモデルが「タイプT」なのでしょうか。ルーフ全体をソフトトップとしたオープンモデルは、コンバーチブルやカブリオレと呼ばれますが、NSXタイプTのようにBピラーが残る脱着式ルーフは、一般的にタルガトップと呼ばれています。これは1967年に発売されたポルシェ911 2.0タルガが同形状のルーフを初めて採用したため。

 そのタルガを連想させるべく、頭文字からNSXタイプTと名付けられたと考えられています。このタイプTは、とくに北米市場で人気を集め、1995年の登場以来2005年のNSX販売終了まで設定されることとなりました。

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