チェーンなら切れないがベルトにもメリットがある!
メカに興味がある方なら、「ベルトでなくてチェーンにすればいいのでは?」と思うかもしれない。実際にチェーンを使用しているエンジンはあるし、日産のように昔から好んで使っているメーカーもある。非常に細かい技術面では、ピストンにバルブを逃す溝を作らなくていいので、この場合燃焼にも好影響を与える。
一見するとチェーンなら切れないのでいいように思えるが、コストが高いのと騒音が大きいこと、またコマを繋げているので回転抵抗がベルトより高くなるなどのデメリットはある。ちなみに永久に使えるわけではなく、伸びが発生するので、30万〜50万kmぐらいでの交換が必要というのが一般的な相場だ。
実際のところ、全体で比較するとベルトとチェーンはどっちもどっち。エンジン設計者に聞いたことがあるが、「ベルトがいいものを作ると、チェーンメーカーはさらにいいものを作ってくる。そうするとベルトもその上をいく」と言っていたのが印象的だ。実際に最新のチェーンはもの凄く細くて、抵抗も少なくなっているので、どっちがいい論争は永遠に続くのかもしれない。