EV! 超高級ミニバン! コンパクトカーまで続々デビュー! 「快進撃のレクサス」の見事すぎる戦略 (2/2ページ)

販売台数ベースで考えるとレクサスの勢いは凄い

 その意味でレクサスGXは、ブランドパワーを守る上級SUVだ。プラットフォームはホイールベース(前輪と後輪の間隔)の数値を含めてランドクルーザー250がベースとされるが、ランドクルーザー300やレクサスLXとも等しい。つまり悪路向けSUVの4車種は、共通のベースを持つことになる。

 その上で日本仕様の場合、ランドクルーザー250のパワーユニットは、直列4気筒の2.7リッターガソリンと2.8リッタークリーンディーゼルターボ。レクサスGXは、V型6気筒3.5リッターツインターボと直列4気筒2.4リッターターボハイブリッドという違いが生じる。この上級SUVのGXと、コンパクトなLBXをほぼ同時期に日本へ導入すると、販売促進を図りながらブランド力もバランス良く保てるわけだ。

 ちなみにメルセデスベンツの日本国内登録台数は、乗用車の場合、2023年1〜8月の1カ月平均が約4070台であった。レクサスは約8420台だから、メルセデスベンツを大幅に上まわり、2022年までの状況から逆転している。

 レクサスが今後の新型車導入により、この勢いを継続して保てるかが注目される。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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