この記事をまとめると
■クルマの室内カスタムは一時期流行したが最近では下火傾向だ
■雰囲気を変えるためにステアリングやシフトノブの交換は有効で費用も安い
■ドアの内装やリヤゲートのダンパーは劣化しやすいが、交換費用は安く作業も簡単だ
愛車をリーズナブルにイメチェンできる箇所とは
1990〜2000年代のクルマ好きは、とくに用はなくとも週末にはカー用品店に出かけ、なにかしらのアイテムを買い求めていた、という時代でした。そんなクルマ好きの愛車の室内を見渡すと、芳香剤に始まり、イルミネーションやドリンクホルダーなどのアイテムをちりばめて、“自分仕様”の空間に仕立て上げるのが普通でした。それから20年くらい経ったいま、その室内カスタムの波は影を潜め、ちょっとした便利アイテムが散見するくらい。けっこうシンプルに使うのがスタンダードとなった気配があります。
そうなってくると、純正部品を素の状態で使い続けることになり、年数が経ったり長距離を走ったりと使い込んだ車両では、樹脂部品が紫外線で劣化、脱色してしまったり、こすれて地が出てしまったりということも起こってきます。ここではそんなダメージが出やすい部品のリフレッシュや、ちょっとした雰囲気変更が簡単&リーズナブルにできそうな部分を紹介していきます。
リフレッシュとイメージチェンジが同時にできる「ステアリング」交換
※まず始めにお伝えしておきます。ステアリング交換を行うとエアバッグがなくなるので、事故の際の安全担保がなくなり、保険の等級が変わる恐れがありますので、その点を踏まえて行ってください。また、高年式の蛇行運転防止機能などが付いている車両は、センサー信号異常が発生して警告が出る場合もあるので、個人で行うのは注意が必要です。
さて、運転中にもっともよく見て、もっとも触れている部分はステアリングですね。このステアリングを交換することで、室内の雰囲気がガラッと変わりますし、直径や太さが変わると操作感への影響が大きいので、違うクルマになったと感じる人もいるくらいに交換の効果が高い部分です。なので、上記の覚悟が必要にはなりますが、交換する意味は大いにあると思います。
ステアリングは「MOMO」や「ナルディ」「スパルコ」などのメジャーなメーカーから数種類のタイプがリリースされていて、それだけでも選択肢としては十分ですが、もっとリーズナブルなものや、可愛い系のタイプまでいろいろ選べますので、好みに合ったものを購入しましょう。価格は有名ブランドで2万〜4万円くらい。安いのは1万円以下のものもあります。
あと必要なのは「ステアリングボス」という部品です。これは車体側のステアリングシャフトと、交換するステアリングとの間に付ける“アダプター”的なパーツです。取り付け方法が違う両者を合体させるために必要になります。このとき“エアバッグ対応品”を選ぶと、エアバッグの警告灯が点灯しなくなる“キャンセラー”が同梱されているので、面倒がなくて済みます。価格はキャンセラー付きが5000〜1万円、ボスのみが2000〜3000円くらいです。
ちなみにエアバッグを外したままにすると、「エアバッグに不調があります」という警告灯が点いてしまいます。そのままにしても走行に支障はありません(高年式の車両はセンサーエラーで制御に支障が出る恐れアリ)が、車検には通りませんので、必ずキャンセラー付きを選びましょう。
ステアリングとセットで交換したい「シフトノブ」
ステアリングの次によく触れる部分の「シフトノブ」。手触りももちろん重要ですが、意外と目立つ部分なので、見た目をステアリングとお揃いにすることで、室内の雰囲気を変更するのに効果的な部分です。
シフトノブの交換は、いまでは圧倒的に少数派になってしまったM/Tタイプがラクで、ノブの選択肢も多いようです。なので、ステアリングのメーカーに合わせてコーディネートしたり、革やウッド、チタンなど好きな素材を選ぶこともできます。ネジ径が合えば、上位グレードなど、他車種のパーツ流用なんかもアリですね。
A/T用の社外品ノブは数が少ないうえに、プッシュボタン式やゲート式など、ノブ自体の構造が違うので、適合するパーツがあればラッキー、くらいのイメージです。難易度は高めで初心者にはあまりオススメできません。
価格はナルディなどのブランド物で1万5000円程度。ノーブランドなら1000円程度からあるようです。