この記事をまとめると
■フェラーリにはサーキット専用マシンを操る「XXプログラム」というものが存在する
■サーキット専用車である「XXプログラム」で使うモデルのロードゴーイング版が登場した
■「SF90XXストラダーレ」というモデルで、世界限定799台、9800万円で販売される
レーシングフェラーリに公道で乗れる日がやってきた
泣く子も黙る世界的スーパーカーブランドといえば、やはり「フェラーリ」ではないだろうか。クルマに詳しくない人でも、名前くらいは知っているし、「スーパーカー=フェラーリ」といった図が出来上がっているほど、その認知度は抜群だ。
また、F1をはじめとしたモータースポーツの世界でも長きにわたって活躍しており、クルマ業界を牽引するイメージリーダー的存在でもある。そのほか、アパレル用品やミニカーなども多数展開しており、日常生活にまで影響を与えている、まさにプレミアムブランドの雄だ。
そんなフェラーリは、市販車を手がけているのはもちろん、そのほかにも「XXプログラム」という制度を展開している。これは、フェラーリのユーザーたちがサーキット専用車を用いてサーキット走行をすることでデータを蓄積し、ここで得た知見を今後販売する市販車やレーシングカーにフィードバックするというもの。ここで使われるサーキット専用車こそ、フェラーリがサーキット走行だけを主眼に置いたスペシャルモデルで、公道走行不可のレーシングマシンとなっているのが大きな特徴だ。
そのほか、贅を尽くしたホスピタリティを提供し、サーキット・アクティビティを楽しんでもらうためのプログラムも、この「XXプログラム」には組み込まれている。
しかし、このプログラムの参加者やそれを知る者は思ったはずだ。「このサーキット専用マシンを”もしも”公道で乗れたらどれだけ刺激的だろうか」と。とはいえ、これらのモデルはレーシングカーで保安部品なるものは装備していないので、買ったところで公道で乗るのはなかなか難しい(日本では当然不可能)。ただ、その”もしも”を考えてしまうのが人間というものではあるが……。よって、この「XXプログラム」で使われているクルマを公道で乗るのは、「幻」と言っても過言ではないだろう。
そして今回、その”もしも”が叶う特別な車両がフェラーリから発表され、日本でお披露目されたのだ。それが、市販車の「SF90ストラダーレ」をベースとしたスペシャルモデル「SF90 XXストラダーレ」だ。