レーシングカーを公道で操る夢が実現! フェラーリ「SF90 XXストラダーレ」が日本に上陸 (2/2ページ)

フェラーリ史上最高出力のモンスターマシン

 SF90ストラダーレは、先述の「XXプログラム」用に開発されたクルマのなかで初となる、公道走行が可能なロードゴーイングモデルとなっているのが最大の特徴。名前にもその血統を表す「XX」のに文字が入る。ただし、先に断っておくと、このモデルは台数限定販売となっており、全世界で799台が発売されるのみとなると発表されている。

 同車は、最新モデルかつサーキットマシンの公道仕様モデルというキャラクターというのもあって、フェラーリ史上最高スペックを誇っているのがポイント。自慢のパワーユニットは3990ccのV8ターボエンジンとし、計3基の電気モーターを組み合わせたPHEVシステムを採用。システム最高出力は1030馬力となり、8速デュアルクラッチと組みわせられる。パワーはベースとなっているSF90ストラダーレから30馬力アップ。重量はベースモデルと比較して3.5kgほど軽くなっているそうだ。

 公式アナウンスでは、最高速度は320km/h。0-100km/h加速は2.3秒という怒涛のパフォーマンスを発揮すると案内されている。「XXプログラム」直系のマシンということもあり、公道でこのスペックを試すのは限りなく難しいだろう。公道走行可能ではあるが、やはり主戦場はサーキットとなりそうだ。

 ちなみに、ベースとなっているSF90ストラダーレはPHEVシステムを搭載しており、今回発表された「SF90XXストラダーレ」も同じ仕組みとなっている。モーターだけの状態で最高速度135km/hを出すことができ、EV航続可能距離は25kmというパフォーマンスを持つとのこと。

 そして、この電気の力を使った恩恵は、「エクストラブースト」にも表れている。これは、一時的にマシンを加速させるスイッチで、これを使うことによりサーキットタイムを短縮することもできるのだ。

 エクステリアもエアロダイナミクスを最大限取り入れた仕立てとなっており、とにかくサーキットを速く走るための工夫が随所に施されている。なお、リヤにそびえる固定リヤウィングがフェラーリの公道モデルに装備されるのは、公道を走るF1とも称された伝説の名車「F50」以来とのこと。

 価格は9800万円となり、ギリギリ1億円を切るプライスを実現しているが、世界中にファンがいることもあって、残念ながらすでに完売しているとのこと。

 しかし、公道を走れるモデルなので、限定799台といえども、日本の公道で見られるときが来るかもしれない。もし、街なかで見ることができた人は幸運の持ち主だろう。


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